部下を1時間半叱責…特別支援学校長がパワハラ 県教委が懲戒処分 交通違反、生徒蹴った教諭も

AI要約

熊本県教育委員会がパワーハラスメントによる精神的苦痛を与えた校長や教諭に戒告処分を下した。

校長は部下に対し強い口調で叱責や無責任な対応を繰り返し、教諭も交通違反や生徒への暴力行為を働いた。

教育長は厳正な処分を約束し、不祥事の根絶に取り組む姿勢を見せている。

部下を1時間半叱責…特別支援学校長がパワハラ 県教委が懲戒処分 交通違反、生徒蹴った教諭も

 熊本県教育委員会は3日、複数の部下にパワーハラスメントによる精神的苦痛を与え、業務を滞らせたとして県央の特別支援学校の男性校長(56)を戒告の懲戒処分とした。ほかに県北の高校の男性教諭2人も戒告処分とした。

 学校人事課によると、男性校長は4月ごろから部下の職員に対し、1時間半にわたって強い口調で叱責[しっせき]したり、業務に関する相談に「考えろ」とだけ答えたり、他校が出席する会議で「説明が違うだろ」などと叱責を繰り返したりした。

 県の人事委員会事務局などに相談があった。男性校長は「校長という立場にもかかわらず、事態を招いたことを深く反省している」と話している。現在も校長として勤務している。

 県北の高校の男性教諭(58)は3月、熊本市の国道3号を車で50キロ超過の110キロで走行して県警に摘発され、熊本簡裁で罰金8万円の略式命令を受けた。県北の高校の男性教諭(55)は5月、土足禁止の実習棟で靴を履いていた生徒を問いつめ、左足のつま先を強く蹴った。

 本年度、県立学校の教職員の懲戒処分は7件で、このうち2件は校長。白石伸一教育長は「過去に類を見ない非常事態。全力で不祥事の根絶に取り組む」とコメントを出した。(東誉晃)