実は苦みと酸味で加工に向かない・・・町の木「タチバナ」を活用 新たな特産品を開発 高原町の取り組み

AI要約

高原町でタチバナを活用した特産品作りが進められている。

町政90周年の記念事業で行われた「たちばな特産品コンテスト」で、タチバナを使用した商品が開発された。

最優秀賞を獲得した「たかはるのお茶」は、タチバナの実の皮を使用し、町内産の他の原料もブレンドされている。

実は苦みと酸味で加工に向かない・・・町の木「タチバナ」を活用 新たな特産品を開発 高原町の取り組み

宮崎県高原町で新たな特産品を作ろうという取り組みです。

その特産品に使われるのが町の木に指定されている「タチバナ」。どんな商品が考案されたのでしょうか。

■町政90周年の記念事業「たちばな特産品コンテスト」

(渕 雅顕 記者)

「こちら高原町では町の木にも指定されているタチバナを使って町を盛り上げようとする取り組みが進められています」

高原町の木に指定されている「タチバナ」。

かんきつ類で直径3センチほどの実がなり、「不老不死の実」として古事記に登場しているほか、500円硬貨のデザインにも利用されています。

そんな「タチバナ」は高原町では、街路樹として植えられるなど身近な存在ですが、実は、苦みと酸味があって加工に向かないこともあり、これまで活用は広がっていませんでした。

(高原町産業創生課 森山 業 課長)

「どうにかして高原と言えばというものを作りたいと思って、そのひとつに『タチバナ』というものをひとつ開発のもとにしてみたいという発想から生まれてこのコンテストをやった」

■それぞれの頭文字をつなげると「た・か・は・る」になる原料をブレンド

町政90周年の記念事業のひとつとして7月に開催された「たちばな特産品コンテスト」。

町内産の「タチバナ」を使った商品を募集するもので、町内外の13人が開発した食品やアロマ、それに香水などさまざまな品が審査されました。

コンテストで見事、最優秀賞を獲得したのが、町内で薬草店を営む山下洋一さん。

山下さんが開発したのが、こちらの「たかはるのお茶」です。

お茶に使われているのが、「タチバナ」の実の皮を乾燥させたもの。

さらに、町内で生産可能な「柿の葉」、「ハトムギ」、「ルッコラ」も使い、それぞれの頭文字をつなげると「た・か・は・る」になる原料をブレンドしました。

(山下薬草店 山下洋一代表)

「高原を代表するお茶として、すべて高原でできたらおもしろいんじゃないかということで、ひとつの高原の産業としてそれが成り立っていけばいいなという思い」