函館の土方・啄木浪漫館が10月末閉館、老朽化で継続断念

AI要約

函館にゆかりのある石川啄木と、土方歳三の歴史資料を展示する「哀愁テーマパーク土方・啄木浪漫館」が10月31日に閉館する。

建物の老朽化やコロナ禍による入館者減少などが主な理由とされ、土方・啄木浪漫館の館長は遺品の収蔵品引き取り先を探している。

啄木・土方の貴重な資料をそろえた施設として親しまれてきたが、二度とできない施設として残念がられている。

函館の土方・啄木浪漫館が10月末閉館、老朽化で継続断念

 函館にゆかりのある石川啄木と、土方歳三の歴史資料を展示する「哀愁テーマパーク土方・啄木浪漫館」(函館市日乃出町)が10月31日に閉館する。2日に同館ホームページで発表した。建物が老朽化したため事業継続を断念。佐藤豊館長は「函館の名所として長年親しんでいただいた。啄木・土方の貴重な資料をこれだけそろえた施設は、二度とできないと思うので残念」と肩を落とす。

 同館は、佐藤館長のコレクションを元に1999年12月に開館した。運営していた水産珍味製造販売「味の海豊」の事業停止に伴い、土方・啄木浪漫館(佐藤豊社長)が引き継ぎ展示を継続している。

 コロナ禍で入館者が減っていたほか、入館料だけでは建物の改修は難しく、雨漏りなどに悩まされているという。土方ゆかりの日本刀や短銃、文献など、1300点以上の収蔵品については、佐藤館長は「一括で引き取っていただけるところを探している」としている。