7施設で事業者公募 三重・明和町 閉園小の跡地など利活用

AI要約

明和町で閉校予定の小学校や保育所の跡地利活用事業者を公募している。

地域の小学校再編や新校舎の開校に伴い、跡地の有効活用を進めている。

利活用方法には地域活性化や緊急避難施設の維持など様々な観点が考慮されている。

7施設で事業者公募 三重・明和町 閉園小の跡地など利活用

 三重県多気郡明和町は2026(令和8)年3月をもって閉校、閉園となる予定の3小学校、1保育所と、既に閉園したものの、跡地利用が決まっていない旧なりひら保育所、旧双葉幼稚園と旧修正小学校のグラウンド、プールについて、利活用事業者を公募している。

 同町では21(同3)年6月に策定した「町小学校区編制にかかる基本計画」に基づき、小学校区の再編を推進。町内の大淀、下御糸、上御糸小と斎宮小の一部を統合するため整備が進められており、26年4月に馬之上に新たに「町立明和北小学校」が開校する。

 統合後の施設の跡地利用については、22年1月に「町立小学校等跡地利用検討委員会」を設置し、有効に利活用する方法について検討している。

 公募するのは26年3月閉校予定の▶大淀小(校舎体育館・グラウンド・プール)▶上御糸小(同)▶下御糸小(同)▶ささふえ保(園舎、園庭、駐車場)――と、既に閉校、閉園している▶旧なりひら保(園舎、園庭)▶旧双葉幼(同)▶旧修正小(グラウンド、プール)の7施設。既に旧修正小学校の校舎、体育館は民間業者によってIT交流施設「修正集学校」として利活用されている。

 内容は▶地域活性化につながると認められる範囲で自由▶計画、運営が環境、景観、福祉、防災、防犯、地域との調和などに配慮したもの▶改修や整備、維持管理の具体的な計画を立て、継続して事業運営が可能▶建築基準法や消防法など関係法令や条例などを順守した提案▶施設を事業者自ら取り壊す、または増改築して利活用する提案も可能▶閉校予定の施設は26年4月以降の利活用を想定し提案▶貸し付け期間は5年以上で提案――などとしている。

 ただし、小学校校舎、体育館やグラウンドなど緊急避難施設となっているところは継続して機能の維持を前提とした利活用が求められている。

 その他、社会体育施設などとしての地域開放や行事の駐車場としての役割、スクールバスの停留所に設定する可能性も明記されており、配慮を求めている。

 募集に関しては、地域活性化への貢献などの内容を特に重視して優先交渉者を選定することから、譲渡や貸し付けの予定価格などは定めず、「希望する価格」を提案し、内容の公共性や公益性の必要性を判断した上で、協議することとしている。

 参加申し込み書類の受付は9月13日午後5時まで、10月16日までで現地見学会を行い、同17日から事業計画書を受け付ける。11月11日に公開プレゼンテーションとヒアリングを実施し、事業者を選定後、12月上旬に基本協定を締結する。

 その後、地域説明会を開催し、そこで出た意見などは可能な限り利活用事業実施、運営に反映するよう努めてもらうものとしている。

 町教育委員会事務局は「地域の理解を得て進めていく。いろんな形の提案をしてもらえたら。地域活性化につなげたい」と話している。