台風10号 喜界島が暴風域、最大瞬間風速22.1メートル観測 発達しながらゆっくり接近 鹿児島（午前8時）
強い台風10号が鹿児島県奄美市の東の海上を北寄りに進み、喜界島に暴風と高波が到来。暴風域では土砂災害に警戒が必要。
台風10号は29日に非常に強い勢力に発達し、奄美地方や種子島・屋久島地方への影響が懸念される。
大雨や強風、倒壊の恐れがあり、30日までの総雨量は増加する恐れがある。暴風と高波による警戒が必要。
強い台風10号は鹿児島県奄美市の東の海上を、発達しながらゆっくりと北寄りに進んでいます。現在、喜界島が風速25メートル以上の暴風域に入っています。暴風・うねりを伴った高波・土砂災害に厳重な警戒が必要です。
■【29日に非常に強い勢力まで発達か】
気象庁によりますと、強い台風10号は、奄美市の東およそ130キロの海上にあって、暴風域を伴いながら、ゆっくりと西北西へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルです。台風は29日に、非常に強い勢力まで発達する見込みです。
現在、喜界島が風速25メートル以上の暴風域に、奄美地方と種子島・屋久島地方のほとんどが風速15メートル以上の強風域に入っています。
27日、喜界島で22.1メートル、奄美市笠利で20.6メートルの最大瞬間風速を観測しています。
■【台風接近のタイミング】
今後、台風が最も接近するタイミングは、
▼奄美南部が27日夜遅く
▼奄美北部が28日未明
▼十島村が28日昼すぎ
▼薩摩、大隅、種子島・屋久島は28日から30日ごろの見込みです。
■【一部の住宅が倒壊するおそれも】
27日から29日にかけて予想される最大風速は
▼奄美北部、十島村、種子島・屋久島で40メートル
▼奄美南部で25メートル
▼薩摩、大隅で30メートルです。
一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が予想されています。
■【24時間で500ミリ記録的な大雨のおそれ】
また、台風の影響で県内は大気の状態が非常に不安定となり、29日ごろにかけて大雨となるおそれもあります。
28日朝までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで
▼奄美で300ミリ
▼種子島・屋久島で200ミリ
▼大隅で180ミリ
▼薩摩で100ミリ。
その後、29日朝までの24時間で
▼種子島・屋久島で500ミリ
▼十島村、薩摩、大隅で400ミリ
▼奄美北部で200ミリ
▼奄美南部で150ミリ。
さらに、30日朝までの24時間に
▼薩摩、大隅で500ミリ
▼種子島・屋久島で120ミリ
▼奄美北部、十島村で100ミリ
▼奄美南部で50ミリの予想です。
台風の動きが遅いため、総雨量はさらに増えるおそれがあります。
■【最大10mの猛烈なしけに】
また、県内はすでに、うねりを伴った大しけとなっているところがあります。
奄美地方の沿岸で27日昼すぎから、薩摩、大隅、種子島・屋久島地方で28日朝から、うねりを伴った最大10メートルの猛烈なしけとなる見込みです。
暴風・うねりを伴った高波・土砂災害に厳重な警戒が必要です。
