地元氷見に元気を 全中ハンド、西條男子準V 大声援に「全力出せた」

AI要約

22日の全国中学校ハンドボール大会決勝で氷見西條男子は春夏連覇を逃し、地元住民の熱い声援を受けて躍動した。

井上拓己主将は応援に感謝し、チームは大会中全力を尽くした姿勢を示した。

氷見西條は激しい試合展開の中、地元の声援を受けながら最後まで戦い抜く姿勢を見せた。

地元氷見に元気を 全中ハンド、西條男子準V 大声援に「全力出せた」

 22日の全国中学校ハンドボール大会決勝で氷見西條男子は春夏連覇は逃したものの、スタンドからの大声援を受け躍動した。春の全国中学生選手権は能登半島地震の影響で、氷見から福島に開催地が移されたが、今回はスタンドを埋めた地元住民を前に全力プレーを繰り広げ、復旧復興を進める氷見に元気を届けた。

 「優勝したかった。でも差が開いても最後まで戦い続けられたのは、応援があったから」。井上拓己主将は閉会式後、地元の声援に感謝を口にした。

 準決勝で滝尾(大分)に40―32と快勝した氷見西條は、春の選手権で優勝を争った強豪と再び相まみえた。前半は井上主将らが得点を決め、1点リードで折り返した。後半は相手の猛攻を止められず最大5点のリードを許すが、残り1分を切った場面でエース大浦智也選手が連続得点し、一時1点差まで迫る意地を見せた。

 後半、相手の攻撃を防げずリードを許した展開にも応援の声は一層大きくなった。後押しを受け、空中でパスをもらいシュートにつなげるスカイプレーを披露して会場を大いに沸かせた。井上主将は「地元の大会は俺たちの番とばかりに多くの人が駆けつけてくれた。良いプレーを見せて恩返ししたかった」と話した。

 大浦選手は肉離れで右腕と右足をテーピングしながらも、チーム最多9得点を挙げた。「一生懸命プレーし、氷見市民に元気を届けられた」と振り返った。

  ●「伝説再び」願い

 スタンドからは保護者や部員、他の部活動の部員ら約200人が声援を送った。部員と保護者はパリ五輪ハンドボール男子に出場した安平光佑選手(同校OB)が在籍した2015年に達成した春夏連覇の再現を願い、「MAKE A LEGEND AGAIN(伝説を再び)」の言葉が記されたTシャツを着て応援した。

 干塲颯太選手の父信洋さん(45)は「私たちも選手から元気をもらえた」と語った。大会運営に当たった関係者には被災した人もいるとし、「夏の大会は氷見でできたことに感謝でいっぱいです」と話した。連覇の偉業は翌年へ持ち越しとなった。井上主将は「後輩は日本一も2位も経験してその違いを味わったと思う。これからは優勝だけを見て頑張ってほしい」とエールを送った。決勝に途中出場して1点を決めた2年の山本士選手は「自分たちの代で、安平先輩のように伝説をつくりたい」と力を込めた。

 

 【県外勢の記録】

 ◇男子▽準決勝 東久留米西36―23GHR

 ◇女子▽準決勝 松橋20―19望海、東久留米西27―20鶴城▽決勝 東久留米西22―17松橋