ワタシ大泣き、みんな笑顔 子の健やかな成長願い「ヨッカブイ」 南さつま市金峰町高橋

AI要約

鹿児島県南さつま市金峰町高橋で行われた水難防止を願う「ヨッカブイ」(高橋十八度踊り)の祭りには、大ガラッパが子どもたちを追いかけ、かますに入れて泣き声が響いた。

高橋地区では、ガラッパに捕まった子は水の事故に遭わないと伝えられており、子どもたちは怖がりながらも楽しそうに参加していた。

神社でも園児とヨッカブイが相撲や十八度踊りを披露し、暑い中でも活気にあふれた祭りとなった。

ワタシ大泣き、みんな笑顔 子の健やかな成長願い「ヨッカブイ」 南さつま市金峰町高橋

 鹿児島県南さつま市金峰町高橋で22日、水難防止を願う国選択無形民俗文化財「ヨッカブイ」(高橋十八度踊り)があった。シュロの皮をかぶった大ガラッパ(ヨッカブイ=夜具かぶり)が、「ヒョー、ヒョー」と奇声を上げながら子どもたちを追いかけ、かます(穀物袋)に次々と入れると、泣き声が集落に響いた。

 万之瀬川支流の堀川が流れる高橋地区では、水神にみたてたガラッパに捕まった子は水の事故に遭わないと伝わる。30~50代のヨッカブイ7人は高橋保育園や玉手神社で大暴れ。同市加世田の堂園心葉ちゃん(3)は「怖い」と大泣きし、母江梨花さん(32)は「ちょっとかわいそうだけど健やかな成長をお願いしたい」と笑顔を見せた。

 神社では園児とヨッカブイの相撲や十八度踊り奉納もあった。高橋振興会文化部長の田中利幸さん(70)は「猛暑で大変だったが子どもの元気な声がうれしい」と語った。