防災マニュアル再確認を 三重・松阪の松ケ崎地区 啓発冊子まとめ全戸配布
三重県松阪市の松ケ崎住民自治協議会が南海トラフ地震に備える啓発マニュアルを作成し、全戸に配布することを決定。
初めて南海トラフ巨大地震の注意情報が発表された背景やマニュアル内容について。
避難行動や備蓄品に関する新たな注意事項が追加され、住民の意識を高めて備えることが重要性強調されている。
三重県松阪市の松ケ崎住民自治協議会(山本均会長、約500世帯)は20日、宮崎県日向灘を震源地とする地震が8日に起き、松阪市などを含む広い範囲に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が15日まで発表されていたのを受け、住民の警戒心を高めるために「松ケ崎『南海トラフ巨大地震』マニュアル」としてA4用紙5枚分にまとめた地震に備えるための啓発文を作成した。冊子にして全戸に配布する予定。
8日に宮崎県日南市で最大震度6弱を観測する地震が発生したことを受け、気象庁が初めて南海トラフ巨大地震の注意情報を発表した。
沿岸部に位置する同住自協では山本会長(76)=松ケ島町=がこれを機に、さらに意識を高めてもらいたいと、改めて啓発マニュアルを作成し、19日に同理事会で承認された。
内容は、避難先までの経路や注意事項、備蓄品など、これまでのマニュアルにも記載してあったことに加え、新たに夜間に避難する場合は懐中電灯や蛍光たすきなどで自らの存在を知らせて2次災害を防ぐことや、備蓄品について避難所までの持ち運びが難しい高齢者や要配慮者に対して、5日分の飲料水(約10キロ)などは、隣近所の人たちと助け合って一緒に運ぶことの必要性なども書かれている。
山本会長は「絶えず情報を発信することで意識も高まる。備蓄品、避難行動など、命を守るために一人一人に考えてもらえるようにしていきたい」と話した。