客もお座敷も減り、そして芸妓も… 50年前は100人→今は4人 苦境に立つ新潟の“芸妓発祥の地” 岩室芸妓が挑む新たな試み

AI要約

新潟市西蒲区の岩室芸妓は、江戸時代から続く歴史を持ちます。昔は100人の芸妓が在籍していましたが、現在はわずか4人にまで減りました。

岩室芸妓は岩室温泉で稽古をし、企業の納涼会などで踊りを披露しています。

かつては大繁盛していたが、時代の変化によりお客数や芸妓の数が減少し、なり手不足に悩んでいます。

客もお座敷も減り、そして芸妓も… 50年前は100人→今は4人 苦境に立つ新潟の“芸妓発祥の地” 岩室芸妓が挑む新たな試み

新潟県内の芸妓の中で、最も古い歴史を持つのは新潟市の古町ではなく、新潟市西蒲区の『岩室芸妓』ということをご存知でしょうか。始まりは江戸時代とされ、多いときは100人の芸妓が在籍していましたが、現在は4人にまで減りました。なり手不足に悩む中、打ち出した“ある秘策”とは?

新潟の奥座敷として知られる西蒲区の岩室温泉。ここで稽古をしているのが『岩室芸妓」です。この日は、企業の納涼会で披露する踊りの確認をしていました。

現在、岩室芸妓は4人。踊り手である「立方(たちかた)」の稽古をするのは、やなぎさんとゆりさん。三味線や唄い手である「地方(じかた)」を担当するのは、芸歴50年を超えるてつこさんとこうめさんです。

芸歴約50年 こうめさん

「きっかけは親も芸者をしていて、夕方になると着物をきれいに着ていたことに憧れまして」

芸歴約50年 てつこさん

「たまたま友達がここで芸者をしていて『来る?』と言われて(始めた)。でも、なんか楽しかった。すごく良い時代だったんで…」

岩室温泉は新潟県内の芸妓発祥の地。江戸時代からの伝統が現在も続いています。50年ほど前には100人が在籍していて、朝から晩まで大忙しだったそうです。しかし…

芸歴約25年 やなぎさん

「全然昔のほうが良かったですよ。毎日のように仕事があった。休む暇もなく…」

芸歴約25年 ゆりさん

「お客様の人数はもちろん減りましたし、お座敷も減りましたしね。それと同時に芸者の人数も減った」

時代の変化に伴ってお座敷の数が少なくなり、100人いた芸妓は4人にまで減りました。稽古をしているこの場所は『置屋(おきや)』と呼ばれる芸妓の事務所ですが、当時はこの『置屋』が岩室温泉だけでおよそ40件もあったそうです。

芸歴約25年 ゆりさん

「入ったころと今では比べ物にならないくらいですね、差が。(当時は)月に4日休みをもらえるんですけど、それも休めないくらいだったのが、今は休みのほうが多いですし…」