斎王たちのごちそうとは 斎宮歴博で夏季企画展 資料など37件88点 三重・明和

AI要約

三重県多気郡明和町竹川の斎宮歴史博物館が35周年記念夏季企画展を開催中。平安時代の食事をテーマに、資料などを展示。

会場では、延喜式や和名類聚抄などの資料から平安時代の料理について解説。斎宮寮の料理や食材についても紹介。

斎宮跡からの出土品などを通じて、斎宮での食事の様子や斎宮寮の活気を垣間見ることができる。

斎王たちのごちそうとは 斎宮歴博で夏季企画展 資料など37件88点 三重・明和

 三重県多気郡明和町竹川の斎宮歴史博物館(川口晃館長)は現在、開館35周年記念夏季企画展「斎王の食事~平安時代の人々は何を食べていたのか~」を開いている。9月1日まで。

 今回は2020(令和2)年度から開催している常設展示室を深掘りする展示シリーズの第4弾として、展示室の中でも特に人気の高い「斎王の食事」をテーマに、「平安時代の食べ物」を紹介している。資料など37件88点が展示されている。

 会場では、平安時代に食べていた「ごちそう」について、どういった食材をどのように調理していたのか、どうやって出されていたのかなど、律令(りつりょう)の施行規則である「延喜式」や、平安時代の辞書「和名類聚抄(わみょうるいじゅうしょう」「三節会御膳図」などの資料から読み解く。

 また、「グルメだったのか⁉ 斎王は」のテーマでは、料理について具体的な記録があまりに残っていない斎宮寮の料理について、「延喜斎宮式」に記されていた食品名などから、どのようなものを食材としていたのかなどを見ていく。

 斎宮跡から出土した土器類の中には、斎王や斎宮寮内で行われる祭事などの食事を担当していた部局に関連すると考えられる文字が書かれたものもあるなど、500人以上が働いていた斎宮で、活気あふれる様子を発掘からも垣間見ることができる。

 同館学芸員は「普段から展示しているものを、さらに詳しく取り上げることはあまりないので、平安時代の食文化に触れていただけたらうれしいです」と来場を呼び掛けている。

 その他、スペシャルサマーイベントとして9月1日まで、スタンプラリーや夏季企画展の自由研究おたすけワークシートなどを用意している。

 観覧料は一般340円、大学生230円、高校生以下無料。常設展示と夏季企画展を見ることができる。月曜休館。

 問い合わせは、同館TEL 0596(52)3800 へ。