あの世からの精霊 家々を回り念仏踊りや珍問答を披露 沖縄・石垣市で伝統のアンガマ

AI要約

石垣市内で伝統的なアンガマが始まり、精霊であるウシュマイとンミーが家々を回る様子が描かれた。

ファーマーたちが三線に乗せてニンブチャーを披露し、珍問答も行われた。

初めてアンガマを招いた夫妻は喜びを感じ、地域に良いことが続くことを祈っている。

あの世からの精霊 家々を回り念仏踊りや珍問答を披露 沖縄・石垣市で伝統のアンガマ

 【石垣】ソーロン(旧盆)入りのンカイピー(迎え日、ウンケー)の16日、石垣市内で伝統のアンガマが始まった。グソー(あの世)からの精霊で、ウシュマイ(爺)とンミー(婆)が家々を回った。独特の甲高い声で「ウートートー」と手を合わせ、先祖供養と子孫繁栄を祈った。

 新川字会会長の宜野座安夫さん(69)の自宅には、午後7時に一行が到着。40人のファーマー(子や孫)が歌三線に乗せてニンブチャー(念仏踊り)を披露した。

 合間には珍問答も。庭の見物客から「五輪はあの世にもあるか」と聞かれると「ある。ラジオ体操から始まる」と言って三線に合わせて体操してみせた。新種目を聞かれ「あの世に誰が一番早くいけるかの競争だ。一番早いのはホップ・ステップ・ジャンプ」とおどけると、笑いに包まれた。

 初めて自宅にアンガマを招いた安夫さんと妻愛子さん(69)は「ご先祖様も大変喜んでいると思う。地域にも良いことが続いてほしい」とほほ笑んだ。(八重山支局・矢野悠希)