ライダーやサイクリストに優しいゲストハウス…バイク愛好家夫婦がオープン 福井県越前町、聴覚障害ある人にも配慮

AI要約

福井県越前町にあるバイク愛好家の夫婦が自宅を改修してオープンしたライダー&ゲストハウス「Cozy Sign(コージーサイン)」について。

オーナーの内田辰史さん(47)、恵子さん(53)夫妻の旅好きな経歴から宿をオープンするまでの経緯。

宿の特徴や施設の工夫、手話での会話や筆談ボード、火災報知機などの設備について。

ライダーやサイクリストに優しいゲストハウス…バイク愛好家夫婦がオープン 福井県越前町、聴覚障害ある人にも配慮

 バイク愛好家の福井県越前町の夫婦が自宅を改修し、ライダー&ゲストハウス「Cozy Sign(コージーサイン)」をオープンした。ライダーやサイクリストに優しい内装や、耳が聞こえない人でも安心して過ごせる体制を整え、誰もが楽しめる宿を提供している。

 オーナーは同町陶の谷の内田辰史さん(47)、恵子さん(53)夫妻。

 旅好きという2人は3年前、そろってオートバイの免許を取得。定期的にツーリングで遠方に出かけるようになった。転機となったのは、恵子さんが一人旅で訪れた琵琶湖ほとりにあるライダーハウス。バイク仲間との温かな交流を通じて「自分たちもいつかこんな宿を持てたら」と考えるようになった。

 辰史さんと相談を重ね今年7月、ライダー以外でも泊まれるゲストハウスとして開業した。辰史さんが耳が不自由なこともあり、聴覚に障害がある宿泊者が快適に過ごせる空間づくりにもこだわった。

 改修には県と町の補助金を活用。1階と2階に客室計4室を整備し、1階客室には自転車を持ち込めるスペースを用意している。中庭にはバイクや自転車のメンテナンスを行える小屋を整え、必要な工具は無料で貸し出す。夫婦とは手話で会話ができ、筆談ボードも用意。緊急時の呼び出しボタンや光と振動で知らせる火災報知機も設置している。

 また、宿泊客同士が交流できる共有のリビングやキッチンなども設けている。旅行者同士の交流も旅の醍醐味(だいごみ)の一つという2人。「ライダーや家族連れなど誰でも気軽に泊まってもらい、海外の人でも言語の壁を越えた交流を楽しんでほしい」と話している。今後、手話カフェやベビーヨガといったイベントも充実させていくとしている。

 素泊まり限定で各部屋1人から宿泊可能。料金は各個室備え付けのベッド1台の使用につき3980円。予約はコージーサインの公式LINEなどから受け付けている。