ずっと続けてほしい…施設入所後の子どもたちの知られざる日常描く 25日、横浜で舞台「ひまわりの家」

AI要約

児童養護施設で暮らす子どもたちと職員らの日常を描いた舞台「ひまわりの家」が横浜市で上演される。施設に入所した子どもたちの生活や、退所後の支援活動を伝える。脚本は埼玉県在住の民生委員が執筆し、職員と子どもたちの心の交流を描く。

プロデューサーの梛橋雄一さんが中心となり、市内での舞台上演を準備。しかし、体力的な理由から今回の舞台はNPO法人「夢の宝箱」が引き継いだ。施設の実態や支援活動の必要性を広く伝えるために舞台を通じて啓発活動を行っている。

舞台は横浜市泉区の泉公会堂で開催され、午後1時半から。チケットは千円で、事前予約も可能。施設の子どもたちや職員の日常に触れ、共感し支援する機会となる。

ずっと続けてほしい…施設入所後の子どもたちの知られざる日常描く 25日、横浜で舞台「ひまわりの家」

 児童養護施設で暮らす子どもたちと職員らの日常を描く舞台「ひまわりの家」が25日、横浜市泉区の泉公会堂で上演される。昨夏に続いて2回目。主催団体は「子どもたちを受け入れる施設の現状や、退所後をサポートする『職親』という取り組みを伝えたい」と話している。

 虐待や親の病気など、さまざまな事情から施設に入所した子どもたちがその後、どのような生活を送っているかはあまり知られていない。

 現場の実態を知ってもらおうと、埼玉県在住の民生委員が脚本を執筆。架空の施設「ひまわりの家」で働く女性職員の視点を通し、心身ともに傷つき、時に暴力的になる子どもたちと心を通わせるため、限られた人員で試行錯誤を繰り返す職員の姿を描写。また退所した若者の仕事と生活の両面を支え、自立を助ける「職親」になった人との触れ合いも描く。

 市内での上演は昨夏に続いて2回目。「ずっと続けてほしい」などの声が寄せられたが、「今年は断念せざるを得ないと感じていた」と明かすのは、舞台演出を担うプロデューサーの梛橋(なぎはし)雄一さん(43)。

 梛橋さんは同市中区の児童養護施設「聖母愛児園」に勤務し、前回主催した市内施設の職員や退所者有志でつくる団体「and」にも所属。子どもたちへの支援を充実させるためには「地域の中にも仲間が必要」との思いから、中心になって準備に奔走した。

 だが「日々の仕事の傍ら、スポンサー集めをするのは体力的にも厳しかった」と梛橋さん。上演が途切れないようバトンを引き継いだのが、施設や里親家庭などで育った若者の自立を支えるNPO法人「夢の宝箱」(茅ケ崎本部・茅ケ崎市)だった。

 代表理事の土濃塚達也さん(36)は「施設にどんな子どもがいるか、職員がどれだけ大変な思いをしているのか、知らない人がまだ多い」と指摘。「舞台を通じ、仲間として共に伴走してもらいたい」と期待している。

 舞台は午後1時半開演。チケットは千円(22歳以下は無料)。当日券には限りがあり、事前予約もできる。予約・問い合わせは、夢の宝箱電話03(5981)8680。