なぜ?暑い加計…史上最高39℃超 涼しい竹原…今年は猛暑日なし 同じ広島なのに
広島県内で猛暑日が続く中、加計と竹原の気温の違いを取材。加計では35℃以上の暑さが続く中、竹原は一度も35℃に達したことがない。
加計は内陸で地形の影響を受けやすく、暖められた空気が逃げる場所がないため暑い。一方、竹原は海からの風によって気温の上昇が抑えられている。
両地域では暑さ対策が行われており、例えば射撃部では水分補給や扇風機を活用して暑さに対抗している。
連日暑い日が続く広島県内…。そうした中で35℃以上の猛暑日が続く「加計」といまだ35度に達したことのない「竹原」の違いを取材しました。
【岡野キャスター】
「午前11時を過ぎました。痛いような日差しが真上から照り付けてきます。店の前を見てください、ミストを出して暑さ対策を行っています」
地元のみならず観光客からも人気の鯛焼き屋。
【鯛焼屋よしお・吉尾一成社長】
「(ミストは)気分的にも涼しいのでやっている。鯛焼きも売れているが(かき氷など)冷たいものもかなり売れている」
【埼玉から帰省・ソフトクリーム食べる子供】
Qソフトクリームはどう?
「おいしい」
近年の最高気温をみても年々、上昇傾向にあり、今月は史上最高となる39.4℃など9日まで9日間、35℃以上の猛暑日を記録しています。
【岡野キャスター】
「こちらで観測しているんですね。辺りをみてみると東西南北ぐるっと高い山に囲まれています」
この銀色の筒状のものが「気温計」です。
【近くに住む人】
Qいまの暑さはどう?
「本当に異常に暑くて意味がわからない」
また、高校では…。
【補習受ける3年生】
「家で土日は勉強するが電気代のこととかエアコンつけると考えちゃうから学校のほうがいい」
【岡野キャスター】
「射撃部の練習場です。日差しが入ってこないようにと窓にズラリと黒いビニールがはられています。また、冷たい風がでる機械もおいて暑さ対策を行っています」
間近に迫る国体予選に向けて種目ごとに練習をしている射撃部。
こちらの練習場では天井や足元で扇風機を回し練習に励んでいました。
【射撃部の生徒】
「(温度計が)33℃とか34℃以上になると長い休憩をはさんだり、だいたい10発撃って飲んで10発撃って飲んでというふうに水分補給している」
別の階にあるエア・ライフルの練習場は唯一エアコンがありますが、今度の試合会場は、”屋外”のため暑さ対策への意識は緩みません。
なぜ、賭けはここまで暑くなるのでしょうか。
【広島地方気象台・藤野継夫 調査官】
「加計が内陸で地形の影響を受けやすくて、天気が良くて日射の影響を受けてさらに気温があがる」
山に囲まれた地形の「加計」は、暖められた空気が逃げる場所がないのが原因だと見られています。
一方、「加計」とは全く様相が異なる町が。
【高橋徹 記者】
「午後1時前、竹原市の海のすぐ近くにある気象台の観測地点です。時折海から陸に向かってそよ風が吹いています」
実は「竹原」は、統計を取り始めてから一度も35℃以上の猛暑日を記録していません。
【近くに住む人】
「広島市内とかいくとめちゃくちゃ暑く感じる」
Q竹原とは違う?
「違うと思う。夕ご飯のときとかも風が入ると違う気持ちいい」
【広島地方気象台・藤野継夫調査官】
「竹原は、海から流れてくるような空気の影響を受けやすいのと、それほど周りも囲われていないので風も通りやすい」
暖かい空気が逃げる場所がない「加計」と対照的に「竹原」は海からの風によって気温の上昇が抑えられているということです。