1990年代から猛暑日激増、47都道府県庁所在地の観測数1位は京都市 東京は20位台

AI要約

猛暑日が急増していることが示され、地球温暖化や熱中症リスクの高まりが問題視されている。

最近10年間で最も猛暑日数が多かったのは京都市で、大阪市は5位、東京都は24位だった。

100年前と比較すると、猛暑日は全国的に増加しており、京都市の猛暑日が急増している理由も明らかになっている。

1990年代から猛暑日激増、47都道府県庁所在地の観測数1位は京都市 東京は20位台

 最高気温35度を超える猛暑日について、全国47都道府県庁所在地の観測数を100年間にわたって京都新聞社が集計したところ、1990年代から全国的に猛暑日が急増していることが伺え、地球温暖化や熱中症リスクの高まりが浮き彫りになった。最近10年間で最も猛暑日数が多かったのは京都市で、大阪市は5位、東京都は24位だった。

■1924年以降、10年ごとの平均を集計

 気象庁のデータを元に、47都道府県庁所在地に加え、番外として京都府舞鶴市と滋賀県彦根市、暑さで知られる全国4市の計53観測点で、1924年以降10年ごとの年平均猛暑日数を集計した。

 最近10年間(2014~23年)の年平均猛暑日数は、京都市が24・7日で47都市で全国トップ。2位が甲府市21・7日、岐阜市19・7日、前橋市18・5日と内陸の都市が続き、5位が大阪市18・1日だった。東京都は24位の9・7日だった。

 「暑さ日本一」を掲げる岐阜県多治見市は27日、大分県日田市は26日と京都市を上回った。埼玉県熊谷市は22・9日、国内最高気温記録を持つ浜松市は5・8日だった。

 最も少なかったのは、那覇市の0・2日。海洋性の気候で猛暑日になりにくいとみられる。続いて札幌市0・6日、青森市1・4日だった。

■1990年代から顕著に増加、100年前のトップは意外な街

 100年間を集計すると全国ほぼ全ての地点で、猛暑日は増えている。1924~93年までの70年間は、各都市とも増減を繰り返す状況だったが、94~2003年以降、顕著に増加している。

 100年前(1924~33年)、現在1位京都市の年平均猛暑日数は6・6日で、現在の全国29位レベルだった。しかし、94~2003年に急増して19・4日となり、以後も増加している。

 ちなみに、100年前に年平均猛暑日が最多だったのは福井市の9・8日で、2位が甲府市7・8日、京都市は3位だった。

 京都市の猛暑日が多い理由について、京都地方気象台の佐伯亮介リスクコミュニケーション推進官は「京都市は盆地で空気が入れ替わりにくく、海からも遠いため、沿岸の都市より日射で気温が上昇しやすい」とし、「地球温暖化と都市化で猛暑日がさらに増加したと考えられる」としている。