逆境のたび再興した柳ケ瀬、願かけ「金色だるま」設置 美川憲一さん「しぶとく生きるのよ」記す

AI要約

岐阜市の柳ケ瀬商店街でにぎわいの中核となってきた岐阜高島屋が閉店する前に、金色のだるまが設置されている。

だるまには商売繁盛の願いが込められ、人々が転んでも立ち上がる力を共有するための取り組みが行われている。

商店街は過去の苦難を乗り越えて再興してきた歴史があり、今回の撤退にも再び立ち上がる力を示すための行動が起こされている。

逆境のたび再興した柳ケ瀬、願かけ「金色だるま」設置 美川憲一さん「しぶとく生きるのよ」記す

 岐阜市の柳ケ瀬商店街でにぎわいの中核となってきた岐阜高島屋(同市日ノ出町)が31日に閉店するのを前に、大きな金色のだるまが同店前に設置され、人目を引いている。逆境にも負けず起き上がる縁起物に商売繁盛の願いを込めて、岐阜柳ケ瀬商店街振興組合連合会(柳商連)が設置した。短冊やさい銭箱も用意して、これから街を訪れる人たちと共に「転んでも立ち上がる」との思いを一つにしようとしている。

 高さ75センチ、幅30センチほどの大ぶりのだるま。柳商連理事長の水野琢朗さんと柳ケ瀬観光プロデューサーの平田英樹さんが考案し、2人で製作費を出し合って置いた。「もう一度輝きを取り戻そう」という覚悟を表そうと金色にした。商店街での催しで訪れた歌手・美川憲一さんが残した「しぶとく生きるのよ」とのメッセージを力強く記している。

 商店街には、濃尾大震災や岐阜空襲といった苦難に見舞われながらも、そのたびに再興へ向けて立ち上がってきた過去がある。同店の撤退によって客足の減退が懸念される中で、街を行き交う人たちにも願をかけてもらうことにした。それぞれが乗り越えたい逆境を思い浮かべながらだるまをさすったり短冊にしたためたりして、再び立ち上がる力にしてもらう。集まったさい銭は商店街の振興に役立てる。

 だるまは来月1日にも、片方だけに目入れをする。もう片方は、同店の撤退という逆境を乗り越えたときに、商店街を愛する人たちと一緒に目入れするつもりだ。水野さんは「今後の盛り上がりに合わせ、もっと大きなサイズのだるまを設置する。だるまの進化とともに、これからも多くの人にこの街を見守ってほしい」と語った。