ヨーカドー青森店 惜しまれつつ閉店

AI要約

青森市浜田1丁目のイトーヨーカドー青森店が閉店し、新たな商業施設としてリニューアルすることになった

閉店セレモニーでは伊藤善丈店長が感謝の気持ちを述べ、多くの来店客が青森店の閉店を惜しんだ

新施設「シーナシーナ青森」は食品スーパー部分のロピアを含む一部テナントが先行開業する見通し

ヨーカドー青森店 惜しまれつつ閉店

 青森市浜田1丁目のイトーヨーカドー青森店が28日、営業を終了した。閉店時刻となる午後7時まで大勢の買い物客が訪れ、営業終了を惜しみながら店舗のシャッターが閉まっていく様子を見守った。同店は約1カ月間の休業期間を経て8月29日に、食品スーパー・ロピアなどを展開するOIC(オイシー)グループ=川崎市=の商業施設「CiiNA CiiNA(シーナシーナ)青森」として新たなスタートを切る。

 28日の店内はスーパー、衣料品店をはじめ各テナントが終日混雑し、フードコート内のファストフードチェーン「ポッポ」の店舗には長い列ができた。正面玄関近くのボードには「楽しい思い出をありがとう」「従業員の皆さま、お疲れさまでした」などと6千件以上のメッセージが寄せられた。

 閉店セレモニーでは、大勢の来店客が店舗の玄関を囲む中、伊藤善丈店長が涙ぐみながら「この地にイトーヨーカドーがあって、本当に良かった。青森店を心の中に、少しでも残していただければ」と、従業員とともに感謝した。

 外観を写真に収めていた青森市の会社員奈良岡元久さん(51)は「開店時は、青森にようやくイトーヨーカドーができたと感じてうれしかった。服を買いに来ることが多かったが、普段当たり前にあったものがなくなってさみしくなる」と惜しんだ。

 少なくとも週に1回は訪れていたという同市の会社員田沢美里さん(25)は「ポッポのクレープやポテトなどイトーヨーカドーにしかないものがあったので、閉店は残念。化粧品を買えるロフトもあったし、次もヨーカドーと同じ役割を持つお店ができてほしい」と話した。

 青森店は2000年10月に開店。青森市浜田地区の中核的な商業施設として、多くの市民らが利用してきた。運営会社のイトーヨーカ堂は24年2月、北海道と東北、信越地方から店舗を撤退すると公表。青森店は、OICグループへと事業承継する。

 8月29日に開業予定の「シーナシーナ青森」は、ヨーカドーの既存テナントの一部が先行開業し、24年冬に食品スーパー部分のロピアが開店する見通し。