南砺、日本遺産「重点支援」に 文化庁、高岡も認定継続

AI要約

文化庁が日本遺産の認定継続を発表。南砺市と高岡市を含む21件が選ばれる。

南砺市は重点支援地域に選ばれ、地域活性化に取り組んでいる点が評価される。

高岡市は重点支援地域とはならなかったが、日本遺産の認定は継続。

南砺、日本遺産「重点支援」に 文化庁、高岡も認定継続

 文化庁は23日、地域のさまざまな文化財を生かして観光振興につなげる「日本遺産」についてこれまでの取り組みや計画を評価し、南砺市の「宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波」と高岡市の「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡-人、技、心-」を含む21件を「認定継続」としたと発表した。このうち南砺は他地域のモデルとなる「重点支援地域」に選ばれた。

 重点支援地域となった南砺市は空き家を活用した付加価値の高い宿泊施設を開発するなど、日本遺産の認定をきっかけに地域活性化に取り組んでいる点が評価された。周辺地域との連携や夜の街のにぎわい創出、滞在性の向上への取り組み強化が望まれるという。

 一方、2021年度に重点支援地域となった高岡市は、引き続き「重点支援」とはならなかったものの、日本遺産としての認定は継続された。文化遺産が豊かな市として、歴史や文化を生かしたまちづくり計画が一定レベルに達していると評価された。

 評価制度は21年度から導入された。今回評価対象となったのは、15年度に認定された高岡など17件と18年度に認定された南砺など13件の計30件。すでに重点支援地域と認められた地域が続けて「重点支援」とすべきと判定された場合、「特別重点支援地域」(日本遺産プレミアム)に格上げする制度を今年度から新たに創設し、福井県の1件を選んだ。能登のキリコ祭りをテーマにした「灯(あか)り舞う半島 能登~熱狂のキリコ祭り~」は能登半島地震が発生したため、審査が延期された。

 ★日本遺産 文化庁が2015年度に創設した制度で、国内104件が認定されている。寺社、城郭などの有形文化財や伝統芸能、祭りなどの無形文化財をストーリーとしてまとめ、観光振興や地域活性化に活用することを目的とする。