富士山で低体温症や転倒… 外国人登山者から救助要請3件 静岡県側

AI要約

富士山の静岡県側登山道で外国人登山者の救助要請が相次ぎ、県警が安全な登山を呼びかけている。

元祖7合目付近で、登山中の女性が低体温症で動けなくなり、県警山岳遭難救助隊が救助に駆けつけた。

別の男性が8合目で足を負傷し、下山途中に痛みを訴えて救助要請した。さらに、別の登山者が頭から出血している男性を発見し、通報した。

 富士山の静岡県側登山道で21日、外国人登山者の救助要請が3件あった。県警は「急な事態に計画を変更できずに無理をするケースもある。安全な登山を改めて意識してほしい」と呼びかけている。

 富士宮口では午前1時15分ごろ、元祖7合目付近で、登山中の女性が体調不良と同行者から110番があった。県警山岳遭難救助隊が愛知県岡崎市のインドネシア国籍の工員女性(31)を救助し、付近の山荘まで背負って搬送した。富士宮署によると、女性は仲間7人と登山中に低体温症で動けなくなったとみられる。

 午前10時半ごろには、8合目付近でネパール国籍の会社経営の男性(41)が動けなくなって同行者が救助要請した。男性は登頂後に足をひねって負傷し、8合目まで自力で下りて衛生センターで治療を受けたが、痛みがあったため通報した。

 須走口では午前11時半ごろ、6・5合目付近を下山していたフランス国籍の大学生男性(18)が、「頭から出血している」と別の登山者が通報した。御殿場署などによると、男性は3人組で下山中に足を踏み外して転倒してけがしたとみられる。意識はあり、命に別条はないという。