市街地でイノシシ目撃相次ぐ 茂原 高校グラウンドにも出没、川を泳ぐ姿も… 夏休みの子どもたちに注意喚起

AI要約

茂原市内でイノシシの目撃情報が相次ぎ、市街地でも出没が確認されている。市は小中学校や保育所に注意喚起のチラシを配布し、市民に警戒を呼びかけている。

イノシシの目撃情報は今年、市街地で急増しており、市内全体で約120件が報告されている。特に市立東中学校や県立茂原樟陽高校周辺で複数回の目撃例がある。

茂原署では児童の安全を確保するために見守り活動を行っており、市の担当者も市民に対し、静かにイノシシとの遭遇時には距離を取るよう呼びかけている。

市街地でイノシシ目撃相次ぐ 茂原 高校グラウンドにも出没、川を泳ぐ姿も… 夏休みの子どもたちに注意喚起

 茂原市の市街地で、イノシシの目撃情報が相次いでいる。中学校近くや高校敷地内にも出没し、市は夏休みを前に、市内全ての小中学校や保育所などに注意喚起のチラシを配った。けが人は確認されていないが、目撃者の1人は「とても大きかった。あれが突進してきたら車は壊れると思う」と驚き、心配する。

 市によると、イノシシの目撃情報はこれまで、市西部の山あい付近で多かったが、今年は4月ごろから同市小林、高師、東郷などの市街地で増え始めた。複数のイノシシが出没しているとみられ、市が目撃場所に箱ワナを設置している。市全体では4月から今月19日までに延べ約120件の目撃情報が市に寄せられ、特に市街地が目立つという。

 市立東中学校では今月に入り複数回、付近で目撃されていて、生徒に注意喚起した。県立茂原樟陽高校でも農場やグラウンドで目撃され、近くの川を泳いでいたこともあったという。同校の教員は「大型犬サイズで、80~100センチはあったのでは」と説明した。

 茂原署は、児童の登下校時間帯に目撃情報があった際、署員による見守り活動を実施した。市の担当者は「今年は特別。昨年9月の大雨で土砂崩れが起き、餌がなくなって(町なかに)下りてきたのか」と困惑。「見つけたら刺激せず、静かにその場から離れて」と呼びかけた。

 市内で昨年度に捕獲されたイノシシは493頭で過去最多。本年度は今月17日までに27頭が捕獲されている。