【犬山7歳女児死亡】母親と内縁夫は事情聴取で暴行説明せず 2回保護した児相「意図的な虐待行為という断定は難しかった」

AI要約

愛知県犬山市で逮捕された保護責任者遺棄致死の疑いの島崎みなみ容疑者(33)と、傷害致死の疑いの倉田凱容疑者(32)が内縁関係にあり、娘である7歳の奈桜ちゃんを死亡させた疑いがかけられた事件。

奈桜ちゃんは故意の暴行により死亡し、その致命傷が判明したことで、逮捕に至った。警察は奈桜ちゃんが日常的に虐待を受けていた可能性を示唆している。

事件の発端は病院からの通報であり、捜査を経て2か月後に逮捕が実施された。保護者であるはずの2人が被害者に暴力を振るった背景には、どのような問題があったのかが注目されている。

【犬山7歳女児死亡】母親と内縁夫は事情聴取で暴行説明せず 2回保護した児相「意図的な虐待行為という断定は難しかった」

18日午前7時半ごろ、愛知県犬山市の住宅街に複数の捜査員の姿がありました。向かったのは集合住宅の一室。ドアを開けた女の表情は暗く、目に涙を浮かべているように見えます。

警察官が家の中へ入ってから10分後、出てきたのは、Tシャツを着て髪の毛を明るく染めた男、傷害致死の疑いで逮捕された倉田凱(くらた・がい)容疑者(32)です。さらにその10分後には、ドアを開けた女、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された島崎(しまざき)みなみ容疑者(33)の姿も。

内縁関係にあった2人は、島崎容疑者の娘で7歳の奈桜(なお)ちゃんを死亡させたとして、逮捕されました。

今年5月、倉田容疑者は犬山市の自宅で奈桜ちゃんの腹部に暴行を加え、死亡させた疑いがもたれています。

3人で自宅にいるときに暴行を加えられたとみられる奈桜ちゃん。吐いたり腹痛などを訴えていましたが、島崎容疑者は奈桜ちゃんをつれて自分の実家に帰省。その後、心肺停止の状態で病院に搬送され、死亡が確認されました。

死因は、十二指腸裂傷による敗血症性ショック。

事件発覚のきっかけは、病院からの「7歳の女の子が搬送されたが亡くなりました。体に複数のあざがある」という通報でした。警察が捜査に乗り出し、発覚から約2か月がたった18日、2人の逮捕に至ったのです。

奈桜ちゃんが亡くなってから1か月以上がたった7月2日。事件現場となった自宅では、普段通りにみえる2人の姿がありました。倉田容疑者が車に乗りこみシートベルトを締めると、島崎容疑者に手を振り、家を後に。島崎容疑者もその姿を見送ります。それから2週間あまりで事態は急展開をむかえました。

奈桜ちゃんが死亡してから2か月。なぜこのタイミングでの逮捕となったのでしょうか。

病院からの通報を受け、奈桜ちゃんの死亡を把握した警察は、倉田容疑者と島崎容疑者に事情を聴きますが、その際、2人は暴行については説明しなかったといいます。

しかし、その後の司法解剖などから、奈桜ちゃんの致命傷は故意に暴行されない限りできないものだと判明したため、警察は捜査を続け、18日、逮捕に至ったということです。

警察は、2人の認否を明らかにしていませんが、奈桜ちゃんの全身には複数のあざがあったということで、倉田容疑者が奈桜ちゃんに対して日常的に虐待を繰り返し、島崎容疑者も認識していたとみられています。