【夏の高校野球|新潟大会】目の病…サングラスを相棒に戦い抜いた夏

AI要約

虹彩炎を抱えながら野球を続けてきた下室咲哉の最後の夏。彼はサングラスをかけて全力でプレーし、最後の試合でフォアボールを獲得するなど懸命にプレーした。

新発田南の小林佑相手に苦しい試合を繰り広げた上越は、1点差で敗れてしまうものの、下室は大好きな野球をやり切ったことを誇りに思っている。

サングラスは12年間の相棒であり、家族にもサポートされながら、下室は感謝の気持ちを忘れずにプレーを続けてきた。

【夏の高校野球|新潟大会】目の病…サングラスを相棒に戦い抜いた夏

夏の高校野球新潟大会・3回戦。目の病を抱えながら、大好きな野球を続けてきた選手の最後の夏が終わりました。

悠久山球場第一試合。新発田南に挑んだ第5シードの上越。

この試合、最初のアウトを掴んだセンターを見ると、曇り空の中でサングラスをかけていました。

3年生の下室咲哉。

光によって視力が低下する「虹彩炎」のため、小学校4年生からサングラスをかけて野球をしています。

■上越 下室咲哉選手

「野球にはまった時に目の病気が発覚して、それでも迷惑かけてでも野球はやりたかったので。」

大好きな野球を最後の夏も全力で。

試合は2回表2アウト2塁のピンチを迎えると、新発田南の7番・眞田がタイムリーヒット。下室の横を抜かれ、先制点を奪われます。

追いつきたい上越ですが、立ちはだかる、大会ナンバーワンサウスポー・新発田南の小林佑。今大会いまだ無失点。この試合も上越打線を抑え続けます。

試合はそのまま9回へ。新発田南の攻撃2アウト2塁。もう1点も与えられない上越は、センターフライをつかんで意地の3アウト。

そして迎えた9回ウラ。上越の攻撃。2アウトランナーなしで、フォアボール。下室に第4打席が回ってきました。

この夏をまだ終わらせない。

土壇場で繋いだツーベースヒット。下室が帰ればサヨナラのチャンスを作ります。

しかし、無念の3アウト。

あと一歩、届かなかった1点。悔しさは残るけれど、下室は大好きな野球はやり切りました。

■上越 下室咲哉選手

「サングラスは相棒ですかね。ずっと何やるにしても一緒だったので。壊れて変わったりしたけれどずっと一緒にいてくれた存在です。親には、やっぱりサングラスのこともあってたくさん迷惑はかけたし12年間は相当だと思うしずっと支えてくれて。本当に感謝しかない。」