広島・石原貴規、初のサヨナラ本塁打!延長投手戦に終止符「はしゃぎすぎました」

AI要約

広島が延長11回の激戦をサヨナラホームランで制し、首位巨人に1ゲーム差で追走する。勝利を決めたのは若手捕手の石原貴規で、プロ初のサヨナラ本塁打を放った。

新井監督も大興奮し、息子の試合を見に行った後に試合に駆け付けたというスペシャルな一日だった。チームはヤクルトを完勝し、カード勝ち越しを果たした。

貧打が続く中、全員野球の精神で立ち向かい、首位奪還に成功した広島。今後もチーム全体での戦いを続けることが鍵となる。

広島・石原貴規、初のサヨナラ本塁打!延長投手戦に終止符「はしゃぎすぎました」

(セ・リーグ、広島1x-0ヤクルト=延長十一回、11回戦、広島9勝2敗、13日、マツダ)3時間59分に及ぶ投手戦に終止符を打ったのは伏兵の一撃だった。広島が今季2度目のサヨナラ勝ちで首位巨人を1ゲーム差で追走。プロ5年目で初のサヨナラを本塁打で決めた石原貴規捕手(26)は、ヘルメットをほうり投げ、ナインが待ち構えるホームベースに飛び込んだ。

「最高です。すごく笑顔で待ち受けてくれていたので、僕もうれしくてはしゃぎすぎました」

0─0の延長十回から捕手で出場し、十一回の先頭で打席に入った。防御率1点台の守護神左腕・田口の2球目のスライダーを仕留めると、打球は試合中に降り出した雨を切り裂き、左翼へ3号ソロ。今季最多3万1710人の歓声を一身に浴び何度も拳を握った。

昨季は3年ぶりに1軍出場なしだったが、今季は29試合に出場。勝利の瞬間、ベンチを飛び出し全身で喜びを表現した新井監督は「(藤井)ヘッドと『小石(石原のニックネーム。石原バッテリーコーチの弟分の意味)がスライダーをホームランしてくれないかな』と話していたところを、パカーンと打った」と大興奮で明かした。

指揮官の一日は長かった。この日は早朝の新幹線に飛び乗り、甲南高野球部の一員として兵庫県大会2回戦(高砂)を戦う次男・颯真投手(3年)の応援に駆けつけた。勇姿を見つめると広島に戻って〝ダブルヘッダー〟。息子のチームも灘に2-1で勝利した。「朝は高校野球、昼はウチの選手に力をもらった」と胸を熱くした。

チームは2連勝で5カードぶりのカード勝ち越しを決め、貯金を5に戻した。ヤクルトに対しては今季本拠地で7戦7勝と完勝。貧打は課題のままだが全員野球で乗り切り、首位の座を奪い返す。(柏村翔)