熊本県内、15日午前中にかけて線状降水帯の可能性 引き続き災害に警戒呼び掛け

AI要約

気象庁は熊本など6県に線状降水帯の可能性を警戒するよう呼びかけ

熊本県内では大気が不安定な状態が続き、大雨による被害が懸念される

交通機関への影響や地域での浸水被害が報告され、警戒が必要

熊本県内、15日午前中にかけて線状降水帯の可能性 引き続き災害に警戒呼び掛け

 気象庁は14日、熊本など6県に15日午前中にかけて線状降水帯が発生する可能性があるとして「半日前予測」を発表した。13日に発表していた半日前予測の時間帯を延長した形で、土砂災害や河川の氾濫、浸水などの災害に引き続き警戒するよう呼びかけている。ほかの5県は福岡、佐賀、長崎、大分、山口。

 熊本地方気象台によると、対馬海峡に停滞する梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込んで大気が不安定な状態が続く見込み。熊本県内の15日午後6時までの24時間雨量は多いところで熊本、阿蘇、天草・芦北地方120ミリ、球磨地方60ミリと予想。線状降水帯が発生した場合はさらに雨量が増える恐れがある。

 14日の県内は南部を中心に激しい雨が降り、午後5時までの12時間雨量は水俣市で114・5ミリ、人吉市79・0ミリ、多良木町77・0ミリなどを記録。午後5時現在で熊本、阿蘇、宇城、上天草、天草の5市で高齢者等避難情報が出された。

 大雨の影響でJRは九州新幹線の熊本-鹿児島中央間の上下計10本をはじめ、鹿児島線、豊肥線、三角線の一部を運休。肥薩おれんじ鉄道、くま川鉄道も運休が相次ぎ、南阿蘇鉄道は全線再開1周年記念の催しが一部中止となった。

 正午前、熊本競輪場(熊本市中央区)で1階投票所前付近が約20分間、最大で深さ5センチほど水がたまった。市競輪事務所によると、当時は急激な雨が降り、メインスタンドの屋根に降った雨を排水する側溝から水があふれたという。(堀江利雅、九重陽平)