赤いトウモロコシ「大和ルージュ」収穫 岐阜・輪之内の大橋さん栽培「町の新名物になれば」

AI要約

岐阜県輪之内町大吉新田の農業大橋秋男さんは、珍しい赤色のトウモロコシ「大和ルージュ」を栽培している。収穫作業を行い、喜びを感じている。

大和ルージュはアントシアニンが豊富で、甘みたっぷりで食感もよい。大橋さんは健康的な面でも高く評価している。

大和ルージュは丈の高さも特徴で、通常のトウモロコシよりも大きく育つ。強風による被害に注意が必要だが、人気が高まっている。

赤いトウモロコシ「大和ルージュ」収穫 岐阜・輪之内の大橋さん栽培「町の新名物になれば」

 岐阜県輪之内町大吉新田の農業大橋秋男さん(80)は、珍しい赤色のトウモロコシ「大和ルージュ」の栽培に取り組んでいる。11日に同所の畑で今年初めての収穫作業を行った大橋さんは「台風や長雨がなく、順調に育った。いい実ができた」と喜ぶ。

 大橋さんは背丈を軽く越えるトウモロコシ畑に分け入り、「ヒゲが乾燥していれば、収穫時」と節から生えた実を丁寧にもぎ取っていった。

 大和ルージュは奈良県の種苗メーカーが開発し、2022年から売り出したスイートコーンの一種。アントシアニンが豊富で、実を赤く染める。

 大橋さんは大和ルージュの味を「甘みたっぷりで、もちもちとした食感」と表現。さらに「アントシアニンは健康にもいい」と続ける。

 もう一つの特徴は丈の高さで、一般的なトウモロコシが2メートルほどなのに対し、大和ルージュは3メートル近くまで育つ。そのため、風による倒伏の被害に遭いやすく「強風が吹いた翌日は、畑を見に行くのが怖かった」

 大橋さんは昨年、農業新聞で大和ルージュを知り、「話題性があり、面白い」と種子を取り寄せ、栽培に挑戦した。強風による倒伏の被害に遭いながらも約200房を収穫、町役場で開かれる「輪之内軽トラ朝市」などで販売したところ、物珍しさからすぐに売り切れた。好評を受け、今年は約700株まで増産し、千房ほどの収穫を見込む。

 調理の際には、ゆでると脱色するため、ラップで包み、レンジで加熱するのがお勧めで、今年も軽トラ朝市での販売を計画するほか、スーパーとも出荷の交渉をしているという。大橋さんは「遊休農地の活用にもつながる。町の新たな名物となれば」と話す。