メダカの鉢に「ぷにぷにしたゼリー状の何か」その正体はアレの卵!害虫駆除の専門家は「見つけたら早めに除去して」

AI要約

メダカを飼育している人が見つけることのある巻貝の卵について、専門家の意見やその影響について紹介。

除去の重要性や、卵から生まれる稚貝の数についても説明。

巻貝の特徴や注意点についても触れられている。

メダカの鉢に「ぷにぷにしたゼリー状の何か」その正体はアレの卵!害虫駆除の専門家は「見つけたら早めに除去して」

メダカを飼育している人は、こんなもの【画像(1)】を見たことがありませんか?

メダカの鉢に入れているホテイアオイの葉の裏に見つけた「ゼリー状の何か」。

よく見ると、中に小さな点や線状のものが集まっているような…。

「これって何かの卵?」

害虫駆除の専門家、東洋産業の大野竜徳さんに聞きました。

ーこれは何でしょうか?

(東洋産業 大野竜徳さん)

「これは巻貝の卵でしょうね。メダカや熱帯魚を飼っている人たちはスネールと呼んで、害虫として嫌う人もいます」

「ホテイアオイには、サカマキガイやモノアラガイの卵がついていることが多いですね。水槽に巻貝がいませんか?」

ーそういえば、いました…。なんでいるんだろうと思って除去しました。

(大野さん)

「泳いでいるメダカとは無縁の同居者ですが、メダカの卵を食べてしまうこともありますし、うねうねと動く姿が嫌いな方は除去したほうがいいですね」

「どんどん子供を産むので増えるスピードも速く、増えすぎると水質がアルカリ性に傾いてしまって、メダカにとっての水質が合わなくなってしまいます」

■この卵から何匹生まれそう?

(大野さん)

「その卵塊、少なくとも20~30匹くらいは稚貝が生まれてきそうですね。卵塊が大きいと100匹くらい入っていることもあります」

「ゼリーのような卵ですが、水中では透明で見づらく、しかもしっかりくっついているので、逃さず削り取ってしまいましょう。一度孵ってしまうと除去はめちゃくちゃ大変です」

「貝の仲間は雌雄同体ですので、2匹いたらとんでもない速度で増えていきます。特に、サカマキガイは自家生殖することもあるので、一匹でも増えるかもしれません」

「残った餌やメダカの死骸を片付けてくれるいい面もありますが、生き物なので酸素も消費します。特に夏は酸素が足りなくなりがちで、たくさんいる貝が死ぬと水の中の酸素をかなり消費するので気を付けてください」

ー見つけたら、除去しておいたほうが無難ですね。

「この貝は水中にいるのですが、有肺目という仲間で、平たく言うとカタツムリの仲間。なんと肺呼吸です。なので、貝は多少酸素がない汚れた水でも平気ですが、メダカは先に死んでしまいます」

「ところで、巻貝は、よく見ると水面を逆さまになって泳いだり、もくもく口を動かしながら這ったりする姿をみることができます」

ー口を動かしながら…ちょっと見てみたいです。

この卵、しばらく観察しようと思います。(続く…?)

※ホテイアオイ、サカマキガイは外来種のため、むやみに増やしたり他の地域に放したりしないようにしましょう。

【東洋産業 大野竜徳さん】

東洋産業株式会社 技術部 研究室 室長 

2006年3月  岡山大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了

中四国、関西を中心に様々な現場、一般家庭への調査、駆除(ウイルスから大型生物まで)、異物検査、文化財保護などの分野で活躍中。