熱中症で市内の70歳女性死亡 市内では16年以来、7・8月は要注意【宇部】

AI要約

熱中症の疑いで救急搬送された70歳の女性が死亡したことが県の発表で明らかになった。

女性は自宅で倒れており、部屋の中は暑熱環境でエアコンがなかったという。

熱中症に関する記録を取り始めた消防局は、急増する熱中症患者に対し、特に高齢者は適切にエアコンを利用するよう呼び掛けている。

 県は8日、熱中症の疑いで救急搬送された宇部市内の70歳の女性が死亡したと発表した。県内で熱中症が原因とみられる死者は、2019年8月12日以来、市内では16年8月26日以来。

 

 宇部・山陽小野田消防局(杉本秀一消防長)によると、7日午後3時30分ごろ、同居している家族から「自宅で倒れて呼吸をしておらず、意識もない」と119番通報があった。救急隊が現場に駆け付けた時には、女性は居室で倒れており、心肺停止の状態。家の窓は開いていたものの、部屋の中は暑熱環境で、エアコンが無かったという。ただちに山陽小野田市の医療機関に搬送されたが、その後に死亡が確認された。通報前に作業や激しい運動をしていたという報告は入っていない。

 

 同局は5月から熱中症に関する記録を取り始め、7月8日現在で30人を搬送。昨年とほぼ同数だが、猛暑となった6、7日に一気に熱中症の疑いで運ばれる人が増えたという。警防課救急係の村上丈寛係長は「例年7、8月は搬送者が目立つ。家族や友人と声を掛け合うのが大事。特に高齢者はエアコンがあるのに使っていない場合が多い。適切に利用してほしい」と呼び掛けている。