〝射和祇園〟練習に熱 13、14日に子供ばやし 三重・松阪

AI要約

射和祇園まつりは、無形民俗文化財として指定されており、射和軽粉で成功した射和の豪商が江戸、京都の祭りを取り入れて元禄時代から始まった祭りである。

児童たちが屋台に乗って太鼓や笛を演奏するための練習をしており、屋台を揺らしながら町を巡行し、楽しい雰囲気が漂う。

子供ばやしの演奏は5月から練習が始まり、18人の児童が参加している。練習では太鼓や笛を使い、神社への神様の迎えやみこしの方向転換など6曲を練習している。

〝射和祇園〟練習に熱 13、14日に子供ばやし 三重・松阪

 三重県無形民俗文化財に指定されている松阪市射和町の射和祇園まつりは13日に宵宮、14日に本日が行われる。毎週土曜日の午後6時半からは、屋台(山車)に乗って太鼓や笛ではやしを演奏する児童たちが、同町の公会堂で練習をしており、今週末に控えた本番に向けて精を出した。

 同まつりは射和軽粉(けいふん)で成功した射和の豪商が江戸、京都に進出したことで京都の祇園祭りを取り入れ、元禄時代から盛んになったといわれる。現在は射和祇園祭保存会(中川武彦会長)が主催する。

 当日は伊佐和神社から2基のみこしが町を巡行し、勇ましい掛け声とともに、みこしを左右に大きく揺らす「横ゆすり」、上下に揺らす「縦ゆすり」を繰り返し、見る人を楽しませる。同町6組はそれぞれ大小の屋台を1基ずつ持っており、主に小学生が屋台に乗って太鼓や笛、ちゃんぎりの他、水銀と呼ばれる楽器で6曲のはやしを奏でる。

 子供ばやしの練習は5月から開始。同保存会の中村正之副会長(72)の指導で18人の児童が練習に参加している。

 この日は1年生から6年生までの16人が太鼓の練習に参加。大人が吹く横笛に合わせ、大太鼓と小太鼓をたたき分けて、神社へ神様を迎えに行く時の「宮ばやし」、みこしが90度方向を変える時に鳴らす「チョンキナ」など全6曲を練習した。児童のたたくスピードが上がると「もっとゆっくり、笛に合わせて」と指導が入り、リズムがつかめない低学年の児童は中村副会長に手を持ってもらいながらばちでたたき、打つタイミングを覚えた。

 11日に最後の練習を行う予定だという。

 岩田雪乃さん(射和小5年)は「5年目なので慣れています。怒られないようにしっかりたたきたいと思います」と笑顔で話し、藤田迅君(同6年)は「練習は楽しいです。(本番は)ミスしないように頑張りたいです」と意気込んだ。