「災害きっかけの縁 できることをしていきたい」竹原で浸水被害の酒蔵 全国の被災地を支援 西日本豪雨から6年 

AI要約

西日本豪雨で被災した竹原市の酒蔵が全国の災害支援に取り組んでいる。

藤井酒造は過去の災害で被災した酒蔵を支援し、能登半島地震の復興に貢献。

藤井酒造は再び浸水被害を受けたが、協力者や地域の支援により復旧を進めている。

「災害きっかけの縁 できることをしていきたい」竹原で浸水被害の酒蔵 全国の被災地を支援 西日本豪雨から6年 

西日本豪雨で浸水被害を受けた竹原市の酒蔵が、その後、全国で起きた災害の被災地を支援しています。広島県竹原市の人たちは、被災をきっかけに、「自分たちにできることは何か」を考えて、行動しています。

藤井酒造 藤井義大 社長

「これが今回輪島の日吉酒造のお酒を再現したおれの酒…」

竹原市にある藤井酒造は、ことし1月に発生した能登半島地震の復興を支援するため、石川県の日本酒を忠実に再現しました。

藤井酒造 藤井義大 社長

「可能な限り日吉酒造店でつくられていた発酵のさせ方と温度経過を含めて再現して」

能登で被災した蔵元を応援するプロジェクトの一環で、藤井酒造に声がかかったそうです。輪島市にある日吉酒造店とコラボしました。6月に販売を開始し、売り上げは、能登の酒蔵の再建に向けて活用されます。今回、支援に取り組む藤井酒造も、かつては日本酒づくりが困難な状況に置かれていました。

2018年7月に西日本の広い範囲を襲い、県内では153人が犠牲となった西日本豪雨。竹原市で発生した土石流は400を超え、600棟の住宅が浸水など被害を受けました。竹原市内では関連死を含め6人が亡くなりました。藤井酒造でも酒蔵が浸水し、5500本7000リットルが被害を受けました。

藤井酒造 藤井義大 社長

「このあたりもこのくらいですね、線残ってますね」

酒蔵は床上80cmの浸水。災害直後に待っていたのは、猛暑の中での復旧作業でした。

藤井酒造 藤井義大 社長

「まあそうですね、遠い昔のように感じる反面、二度とやりたくないというのは思いますけど」

■3年後にも梅雨末期の大雨で再び浸水被害 漫画「GTO」作者にも助けられ

また、3年後の2021年に起こった梅雨末期の大雨でも浸水し、1万本が被害に遭いました。被害総額は、計4600万円にのぼります。

藤井酒造 藤井義大 社長

「笑うしかなかったですよね。片付ける時間は半分になりました」

災害の直後に力を貸してくれたのは、人気漫画「GTO」の作者、藤沢とおるさんでした。