児童、子猫3匹の命守る 袋井北小体育館壁の中で発見 譲渡会企画、新たな飼い主へ

AI要約

袋井市の袋井北小体育館で3匹の黒い子猫が壁の中から発見され、児童会が譲渡会を企画して新たな飼い主を探しました。

児童の努力により子猫たちはすくすくと成長し、地域の3家族が保護して引き取りました。

新たな飼い主に引き渡された子猫たちが、幸せになれることを願いつつ、飼い主も子どもたちに命や責任を学ぶ機会として大切に育てます。

児童、子猫3匹の命守る 袋井北小体育館壁の中で発見 譲渡会企画、新たな飼い主へ

 袋井市の袋井北小体育館で5月、壁の中から3匹の黒い子猫が見つかった。6年生の児童会メンバーが「命を守りたい」と譲渡会を企画し、飼い主を募集。このほど、3匹それぞれが新たな飼い主へと引き渡された。

 「壁から猫の鳴き声が聞こえる」。体育館を利用した市民スポーツ団体や児童からの報告を受けて5月上旬、同校の施設整備を担う職員が体育館の器具庫付近の壁を剝がすと、生後1カ月程度とみられる黒い毛並みのオス猫が3匹見つかった。親猫が壁の骨組み部分の空間に屋根裏から「侵入」し、産み落としたようだった。

 児童会を中心に「みんなでなんとかしよう」と昼休みに何度も話し合い、飼い主を見つける計画を考えた。6月末に譲渡会を実施することに決め、それまでは朝の登校時間に募金活動を行うなどして、えさ代や動物病院での検査代を募った。児童の努力のかいもあり、体長15センチほどだった3匹は約1カ月で30センチほどまでにすくすくと育った。

 譲渡会には、児童のチラシ配りなどで知り、引き取ることを決めた保護者など地域の3家族が参加した。児童会の6人が「もう寂しさを感じさせないように、幸せにしてあげてほしい」と、新たな飼い主に引き渡した。

 飼い主となった6年の鈴木琳太郎さんの母親早百合さん(38)は「命の大切さや飼うことの大変さを、子どもが学んでくれたら」と思いを語った。