従業員みんなでツバメ見守り「休日でも気にしてしまう存在」野鳥の会から感謝状 岐阜・下呂市の工場

AI要約

下呂市萩原町宮田のDNP田村プラスチック萩原工場が日本野鳥の会から感謝状を受けた。ツバメの営巣活動に対する表彰で、県内初の栄誉。

工場はツバメの巣作りを支援し、卵やひなを見守る取り組みを行い、成功を収めた。感謝状は共存と保護への取り組みが評価され授与された。

従業員の熱意と工場長の思いが感謝状獲得に繋がり、ツバメや野鳥への関心喚起に貢献した。

従業員みんなでツバメ見守り「休日でも気にしてしまう存在」野鳥の会から感謝状 岐阜・下呂市の工場

 岐阜県下呂市萩原町宮田のDNP田村プラスチック萩原工場が、日本野鳥の会(東京)から感謝状を受けた。昨年工場内に営巣した、ツバメの見守りへの表彰で、県内では初めてという。同会岐阜の伊藤恭博代表らが14日、同工場を訪れ、星野正次工場長に感謝状を手渡した。

 同工場は自動車部品を製造しており、昨年6月、社屋玄関にツバメが飛来。屋根下の壁に土を付けて巣作りを試みる姿に、板で巣を作る台を設置した。その後、ツバメが完成させた巣の中に四つの卵を確認。巣の真下の玄関にツバメの生態を来客に伝える内容のポスターを張るなどして、見守りを続けた。翌月には卵がふ化し、1羽が死んでしまったものの、3羽が無事に巣立ちを果たした。

 感謝状は、ツバメとの共存や保護を目的に、巣や生息環境を見守る団体に対して、同会が贈っている。同工場での見守りの記録が、同会岐阜の会報に掲載されたことをきっかけに、感謝状の贈呈へと推薦された。

 同工場でのツバメ営巣は初めてといい、従業員は休日にも見守りのため来社していたという。星野工場長は「毎日気にしてしまう存在で、見守りを通してツバメや野鳥への見方も変わった。活動を評価してもらえてうれしい」と話し、伊藤代表も「ツバメが子育てできる環境が少なくなっている中、関心を持ってもらえるいい機会につながる」と評した。