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「里山の風景に日本の音が合う」人間国宝の大倉源次郎さん能楽奉納、御田植祭
元伊勢内宮皇大神社の神事「御田植祭」が、能楽の奉納とともに営まれた。
神社の祭祀を地元自治会と共に伝承し、古式の営みを維持している。
能楽の演目を棚田で披露し、五穀豊穣を祈願した様子が描かれる。
![「里山の風景に日本の音が合う」人間国宝の大倉源次郎さん能楽奉納、御田植祭](/img/article/20240610/6666a6aca7bf3.jpg)
京都府福知山市大江町の元伊勢内宮皇大神社の神事「御田植祭」が、同町毛原の棚田で営まれた。能楽の小鼓方で人間国宝の大倉源次郎さん(66)らが能楽を奉納し、住民ら約20人と五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
大倉さんが発起人を務める「元伊勢能実行委員会」が、農業と芸能が密接だった古式の営みを伝承するため、地元自治会と協力して昨年から催している。
棚田の中腹に祭壇を設け、シテ方の林宗一郎さん(44)、松野浩行さん(49)と3人で「淡路」「猩々(しょうじょう)」「賀茂」の3曲を披露した。山あいの集落に力強い歌声と軽快な鼓の音が響き渡った。
大倉さんは「里山の風景に日本の音が合うと感じた。秋は、おはやしを聞きながら、みんなで収穫したコメのおむすびを楽しみたい」と話した。