ムシの力で地域活性化 福島県田村市と福島民報社などが連携協定

AI要約

福島県田村市と市常葉振興公社、福島民報社との昆虫関連事業連携協定締結について

福島民報社が提案した昆虫事業に関する協定内容と締結の経緯

田村市の昆虫関連取り組みや新たな昆虫採集体験場整備計画について

ムシの力で地域活性化 福島県田村市と福島民報社などが連携協定

 福島県田村市と市常葉振興公社、福島民報社は4日、昆虫関連事業を軸とする地域共働事業連携協定を結んだ。それぞれが持つ資源や知識、ネットワークを活用し、地域活性化を目指して昆虫事業の推進や情報発信などに取り組む。

 福島民報社は昨年、社内のビジネスアイデアコンテストを実施した。昆虫関連事業のアイデアが最高賞となり、市と常葉振興公社に提案。昆虫を生かした観光振興、昆虫の聖地としての魅力発信、カブトムシやクワガタの繁殖や販売、昆虫を通じた子育て・青少年育成支援などで連携することで合意し、6月4日の「ムシの日」に合わせて協定を結んだ。

 締結式は市役所で行われ、白石高司市長と常葉振興公社社長の小野淳一副市長、福島民報社の芳見弘一社長が協定書に署名した。白石市長は「昆虫を価値ある存在として昇華させ、地域愛の醸成につなげたい」とあいさつし、小野副市長は「さらなる情報発信と市や周辺自治体の活性化に期待したい」と述べた。芳見社長は「3者の力を結集して地域振興やビジネスに発展させ、経済を盛り上げていく」と決意を示した。

 市の鎌田洋一産業部長とカブトン昆虫課長、常葉振興公社の石井大樹施設長、福島民報社の鎌田喜之取締役未来創造本部長らが同席した。

 市は昆虫の聖地を目指す取り組みに力を入れ、昨年度は観光施設「ムシムシランド」の新築移転、昆虫課の設置、昆虫の聖地協議会設立などを進めた。

■田村市、昆虫採集体験場整備へ 旧カブトムシドーム跡地に

 福島県田村市は市内常葉町の旧カブトムシドーム跡地に昆虫採集体験場を整備する。白石高司市長が4日、記者会見で明らかにした。

 市によると、昨年7月に昆虫課を設けて以降、市内で昆虫採集ができる場所を尋ねる問い合わせが相次いでいる。こうした声を踏まえ、自由に採集できる体験場の整備に乗り出す。今年度は旧ドームの撤去や森林整備、植栽、看板設置などを進める。昆虫採集体験会などを試験的に開きながら、来年度以降の供用を目指す。

 また、第3回全国クワガタサミットは7月6、7の両日、市役所をメイン会場に催される。県内外の自治体などでつくる「昆虫の聖地協議会」は同7日、大熊町で開かれる。