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“グルメ通”の地元記者だけが知る!本当は教えたくない名店【近畿編】
地元記者がおすすめする店、"せんしょう"は西院に位置するお店で、リーズナブルな価格で本格の京会席を楽しめる。
特筆すべき料理"やわらか京会席料理"は、食事の嚥下が難しい人でも食べられる工夫が凝らされている。
女将は客の要望を柔軟に取り入れながら楽しんでいただける料理を提供し続けている。
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日々、昼夜問わずニュースを追う記者たち。彼らが中でも楽しみにしているのが食事のひとときだ。飲み込む力が弱くなった人でも食べられる京会席から、客の9割が注文するからあげ丼までストーリー豊かな店に記者は惹きつけられる。町の隅々まで駆け回った地元記者だからこそ知る名店を紹介したい。
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京都で地元記者がおすすめする店は、外国人観光客で賑わう京都の中心部から少し外れた西院にある1軒家の隠れ家的なお店「せんしょう」。
旬の食材をふんだんに盛り込んだ本格「京会席」をリーズナブルな価格で味わうことができる。
上質な昆布と鰹をベースにした秘伝の出汁を活かした至極の料理の数々。はんなり優しく品の良い味わいでリピーターも多い知る人ぞ知る名店だ。
そして、このお店のウリの一つが「やわらか京会席料理」(6600円・予約のみ受付)だ。
料理人が丹念に裏ごしした鮭を焼き上げた「幽庵焼」。
焼き目が美しい一品は、口の中でほどけていくような食感で、鮭の香りがふわっと口いっぱいに広がっていく。
じわっとうま味があふれ出す甘鯛雑炊も絶品だ。
これらはすべて歯茎でつぶせる柔らかさに仕上げられている。
料理だけではない。誤嚥の恐れがあり、水を飲むことが難しい人も味わえるとろみがついた日本酒「雅香」も提供している。
「食べる力は生きる力なんです」と語る女将の辰馬雅子さん。
誰しも加齢とともに足腰の筋力が弱るのと同じように、食べ物を飲み込むための筋力も弱くなっていく。
同じ食卓を囲む家族と見た目の違うペースト食しか食べられなくなり、生きる気力を失う人がいる現実を知った女将が、誰でも食べられる本格京会席を届けたいと作り上げたのが「やわらか京会席料理」なのだ。
「目だけしか動かない方も完食してくださって、ご家族が涙を流してくださったんです。その姿を目の当たりして、お役に立てているのかなと感じました。もっともっとお客さんに楽しんでいただける料理を探究していきたいと思っています」
「やわらか京会席」は客から事前にヒアリングを行い、柔軟にコース内容を変えながら提供している。
見た目も味にもこだわったせんしょうの「京会席」。みんなと「同じ食卓」を囲みたいと願う人のために、女将はきょうも試行錯誤を続けている。
(関西テレビ)
《京料理・京会席 せんしょう》
住所:京都府京都市右京区西院安塚町23