【新型ポルシェ911】電動化への懸念なし。ピュアスポーツな新型911がヤバ過ぎた件
新型911のモデルコードは「992型の後期型」で大幅に刷新されており、GTSの内容が素のカレラになったと言えるレベルの変更が施されている。
外観はエアロダイナミクスが向上し、デジタルメーターが採用されたが、主役はパワートレインの改良で、カレラのエンジンは3Lで394psの出力を持つ。
後期型最大のトピックは、電動化された3.6Lの新しいパワーユニットで、MGU-KとMGU-Hを組み合わせたF1のようなシステムを採用しており、ターボの圧力コントロールやエンジンサポートを行っている。
結論からサクサク行きましょう。今回の新型911のモデルコードをインポーターに確認したところ、まっさらの新車ではなく「992型の後期型」という解釈。しかし、その内容はヤバ過ぎる大幅刷新といって過言ではないレベルに。
まずは素のカレラ（ブルーの車両）。こちらは上級モデルGTSのタービンへ変更。それにともないインタークーラーもターボ用にアップデート。イメージ的にはGTSの内容が素のカレラになったというべきか、それともスタンダードがGTSになったと解釈すべきか? という内容。
先にデザインの話をすると、アナログメーターは完全に廃されフルデジタルに。外観はエアロダイナミクスが向上しているのですが、今回の主役はやはりパワートレインなんです。
カレラのエンジン排気量は変わらず3L。最高出力394ps（290kW）/7500rpm、最大トルク450Nmを発生します。新価格はクーペ1694万円、カブリオレ1943万円。両モデルとも後輪駆動のRRなので純内燃機関にこだわるならオススメ。昨今の為替レートやアップデートの内容を考慮すればお安い価格設定かもしれません。
現段階で後期型最大のトピックがGTSに採用する電動化された3.6Lの新開発パワーユニットです（ボア×ストローク:97.0×81.0mm）。皆さん既にお忘れかもしれませんが、そもそも992型の911は「モーター用スペースを考慮し設計」してあることはデビュー時にアナウンス済みです。
この電動化システムは簡単に理解できます。ほぼF1のシステムと同じですから。つまり、MGU-KとMGU-Hを組合わせているのです。
ターボの排気側と吸気側のブレードの間には出力15kWのモーターをインストール。このモーターは発電用であると同時に過給圧を積極的にコントロールする役割も担います（MGU-H的な役割）。ちなみにターボはシングル。
駆動用のモーターはフラット6とトランスミッション（8速PDF）の間にあります。その出力は最大40kW。アイドリング回転数から最大150Nmのトルクでエンジンをサポートします。無論、このモーターは回生機能もありますから、バッテリーの充電（MGU-K的な役割）も行います。
