寝る前やトイレが近い人は「デカフェ」を!おすすめシーンや飲み方を、コーヒーのプロに聞きました

AI要約

デカフェを楽しむ場面や理由、妊婦や特定の疾患を抱える人にとっての利点を紹介。

カフェイン制限されるシーンでもデカフェを楽しむ方法やおすすめのタイミングを紹介。

実際のお客様の事例を通じて、ライフステージや体調の変化に合わせてデカフェが選ばれる理由を解説。

寝る前やトイレが近い人は「デカフェ」を!おすすめシーンや飲み方を、コーヒーのプロに聞きました

コーヒーを飲みたくても飲めないとき、カフェイン摂取を制限されているときでも、安心して飲めるデカフェ。

前回はデカフェがどのようにできるのか、おいしくないという先入観を払拭するおいしいデカフェがあるということを紹介しました。今回はどんなときにデカフェを飲むといいのか、デカフェの楽しみ方などを、前回に続き『堀口珈琲』代表取締役社長 若林恭史さんに聞きました。

夕方以降にコーヒーを飲みたくなっても、眠れなくなるので諦める人も多いはず。こうした覚醒作用を気にしてしまうシーンでもカフェインの影響が少ないデカフェなら、我慢することなく飲むことができます。

「夕食後〆にコーヒーを飲みたいと思っても我慢してしまうこともありますが、デカフェなら夕食後にデザートを食べながらコーヒーを楽しむことができます。またお酒を飲んだあとに酔い覚ましにデカフェを飲んだり、寝る前のリラックスタイムに読書をしながら飲んだりというのもおすすめです」(以下「」内、若林さん)

食品のリスク評価を行っている内閣府食品安全委員会は、現段階では、食品からのカフェインの摂取についてのリスク評価を実施していませんが、海外では健康影響を検討し、妊婦のカフェイン摂取目安量を示している国があります。

世界保健機関(WHO)では、一日のカフェイン摂取量が 300㎎を超える妊婦に対しては、流産や新生児の低体重リスクを低減するために、妊娠中はカフェイン摂取量を制限するように注意喚起しています。

なお、日本食品標準成分表によると、コーヒー豆10gに対し熱湯150mLを使って抽出したコーヒー液100mLには60mgのカフェインが含まれているので、上記の300mgのカフェインとはコーヒー抽出液500mLに相当します。

コーヒーを飲みたいけれど飲むことができない、妊娠中、授乳中の人、カフェインに敏感に反応してしまう、コーヒーを飲むと胃の調子が悪くなるといった、カフェイン摂取を制限する必要がある人には、カフェインを極力除去したデカフェがよいかもしれません。

「大好きなコーヒーを我慢しなくちゃいけないのがつらい」とストレスを溜めてしまう妊婦さんもいるはず。

「時間を気にせずコーヒーを楽しめるデカフェですが、妊娠中や授乳中などカフェインの摂取を制限しているときもデカフェが最適です」

カフェインによる覚醒作用が不眠やパニック発作の誘発に繋がってしまう恐れがあるため、精神疾患を治療中の場合はカフェイン摂取には注意が必要です。同様に胃炎治療中の場合も症状悪化の恐れがあるため、医師からカフェインの摂取を制限されている場合、デカフェなら飲んでもよいか相談してみましょう。

「堀口珈琲を長年利用してくださっているお客様で、ある時からパタッと通常のコーヒーを飲むのをやめてデカフェに切り替えた方がいらっしゃいました。刺激に対して少し過敏になってきたため、毎日たくさんのコーヒーを楽しむというスタイルを変える必要があったそうで、代替の飲料ではなくデカフェで刺激を抑えながら、本当のおいしいコーヒーを飲みたいとのことでした。

ライフステージによって体調は変化していくので、変化が顕著に起きてしまってもコーヒーを楽しみたいという方にデカフェが選ばれています。デカフェがなかった時代からコーヒー豆を3パック購入されていた常連のお客様は、3パックのうち1パックは夜用にデカフェに切り替えました。飲み分けをしているというお客様は結構いらっしゃいますね」