前園真聖、出演番組を全部録画して見直す理由とは

AI要約

前園真聖さんは元プロサッカー選手で、現在は解説者やタレントとして活躍している。しかしテレビの世界では、サッカーとは異なる評価の形があり、自分のパフォーマンスを客観的に見るために録画を利用している。

テレビ番組をサッカーに例え、コメントはドリブルやパスに似ており、笑いや驚きといったゴールに結びつけるプロセスが重要だと語る前園さん。番組参加者との連携もチームプレーのように捉え、自身の役割を意識している。

自分が番組で機能しなかった場合、チームに迷惑をかけるのと同様に、サッカーの試合でチームに貢献できなかった時と同じ悔しさを感じるという前園真聖さんの言葉。

前園真聖、出演番組を全部録画して見直す理由とは

元人気プロサッカー選手で、現在は解説者やタレントとしても活躍している前園真聖さん。しかし一見、順風満帆に見える前園さんにも、かつてある挫折がありました。著書『第二の人生』より一部を抜粋してお届けします。

サッカー選手は創造的なプレーをして、ゴールを決めてチームに勝利をもたらすことができたら、それでサポーターとスタジアム全体がパアッと盛り上がります。自分のパフォーマンスに対する評価が一目瞭然でわかりやすいのです。

でも、テレビの場合はちょっと違います。たとえスタジオで爆笑が生まれたとしても、それがテレビを観ている人たちにどう伝わっているかまではわかりません。

その部分は、街中を歩いているときに声をかけてくれる人が増えたり、テレビやイベントなどに呼んでもらったりすることで「評価されている」「満足してもらっている」というふうに理解するしかないと感じています。

評価がダイレクトに伝わるサッカーとはあまりに違うので、自分が出ている番組は全部録画して見直しています。

録画という形で客観的に見返してみて、自分がどんなふうに見えているのか、あるいは自分のどのコメントが使われているのか、あまり受けが良くなかったのはどういう部分なのかをチェックするのです。

サッカーにたとえると、コメントはたぶんドリブルやスルーパスのようなものだと思いますから、それがどうつながって笑いや驚きといったゴールに結びつくか、というプロセスは大事にしたいと思っています。

生番組以外は編集されますから、自分のパスがつながらなかったり、ドリブルで突破できなかったりした部分はカットされています。ですから、録画を見直すと独りよがりに陥ることなく、他人の視点で自分を客観的に評価できるのです。

番組に一緒に出ている出演者の方は一つのチームの一員みたいなもの。そのなかで言葉のドリブルやパス回しがあります。

出演者もゲストも毎回変わりますが、そこで自分がちゃんと機能しているかどうかは意識しています。せっかく番組に呼んでもらったのに、自分が機能しなかったら申し訳ないと思うからです。

それは僕にとって、サッカーの試合に監督から期待されて先発出場させてもらったのに、まったくいいところがなく、得点に絡めないでチームに迷惑をかけるようなものです。