自民党総裁選“内ゲバ”状態! 高市早苗氏のルール違反で露呈した“カネの切れ目が縁の切れ目”の体質

AI要約

自民党総裁選での禁止事項違反や裏金の存在が内ゲバを引き起こす状況になりつつある。

過去の総裁選でのカネの流れがルール違反につながり、候補者間でのやり取りがみっともないものになっている。

投開票まで1週間余りを切り、自民党内の問題が浮き彫りになっている。

自民党総裁選“内ゲバ”状態! 高市早苗氏のルール違反で露呈した“カネの切れ目が縁の切れ目”の体質

 カネの切れ目は縁の切れ目。結局、裏金でつながっただけの関係だったのかもしれない。

 27日投開票の自民党総裁選で、党選挙管理員会が決めた禁止事項に反し、高市早苗経済安全保障担当相(63)が政策文書を党員らに送付していた問題が“内ゲバ”の様相を呈してきた。

 選管は「カネのかからない総裁選」実現のため、政策文書の送付を禁止。ところが、高市氏がこの方針に違反したとして総裁選の他陣営から不満が続出。一方、高市氏の地元秘書は会見を開き、30万通余りの送付を認めたものの、禁止が決まる前に「既に発送されていた」「文書に総裁選に関する内容はない」と反論。さらに高市氏側が「他陣営も送付している」と切り返すと、他陣営は「選対を通じて配ってはいない」などと否定する展開になっているのだ。

 総裁選としては最長期間となる15日間を費やし、各候補、陣営は国民に「政策を訴える」「刷新感を出す」「生まれ変わった自民党を見せる」などと意気込んでいたが、ふたを開ければ「ルール違反だ」「あいつも違反している」と内輪モメしているのだからどうしようもない。

■「カネのかからない総裁選」などと言い出した本当の理由は…

 もっともこういう展開になるのも当然なのだろう。

 19日付の毎日新聞は、岸田文雄首相(67)が総裁選に立候補した2020年と21年、会長を務めていた派閥「宏池政策研究会」(旧岸田派)に対し、自身の資金管理団体から年間の寄付上限額に当たる5000万円をそれぞれ寄付していた、などと報じていた。

 つまり、今回の「カネのかからない総裁選」とは正反対で、もともと総裁選とは「カネまみれ」だったということ。それが裏金の存在が露呈し、派閥が解散となり、どの候補も「力の源泉」であるカネが乏しくなった。そのため今回、突然「カネのかからない総裁選」などと言い出したのではないか。

 とはいえ、過去の「カネまみれ」の総裁選が体に染みついている議員ばかりだから、つい同じことをやってしまう。そして、ルール違反と指摘されても、何だかんだと言い訳して「抜け穴」を探し、批判されると、他陣営も同じと切り返してしまうのだろう。

 他陣営「も」などと反論している時点でルール破りを自ら白状しているようなものだが、こうしたみっともない状況になったのも、自分たちをつないできた「汚いカネ」が失われたからではないか。SNS上でも冷ややかな声が出ている。

《ばかみたい。どうでもいい内輪もめで日々を無駄にする自民党》

《刷新感ゼロ。ていうか、使える裏金がないとこうなるんだね。自民党の本性が分かった》

 投開票日まで残り1週間余り。まだまだ自民党のボロが出てきそうだ。

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 旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)の問題も、裏金議員の公認問題にも触れない総裁選候補。●関連記事【もっと読む】では『高市早苗に「総裁の品位」みじんもなし…文書郵送も裏金推薦人もわれ関せず“居直り”連発』、【さらに読む】では『高市早苗氏の推薦人に裏金議員! 「チームに任せた」の知らぬ存ぜぬぶりが示す変わらない“自民クオリティー”』を取り上げている。