自宅で暮らしながら受けられる介護サービスとは? 訪問介護って具体的にどんなもの?

AI要約

訪問介護は自宅で介護を受ける人へのサービスで、身体介護、生活援助、通院等乗降介助の3つのサービスが提供される。

介護者が直接利用者本人の体に触れて介護する身体介護と、生活援助では料理や掃除などの生活を援助する内容が含まれる。

訪問介護の費用は利用時間や頻回型サービスなど選択肢があり、時間の有効活用やニーズに合ったサービスを選ぶことが重要。

自宅で暮らしながら受けられる介護サービスとは? 訪問介護って具体的にどんなもの?

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「訪問介護」は「ホームヘルプ」ともいい、自宅で介護を受ける人へのサービスです。主なサービスは身体介護、生活援助、通院等乗降介助の3つ。日常生活をサポートするとはいえ、家事代行ではありません。ホームヘルパーに頼めること・頼めないことが介護保険制度によって決められているので注意してください。

頼み方は「生活援助30分」などと、内容と時間で決めます。午前30分、午後30分など1日に複数回頼むこともできます。居宅サービスの柱となるので、依頼する際は複数の事業者を比較検討するなど慎重に選びましょう。

※要支援の人は、介護保険ではなく市区町村がおこなう介護予防・生活支援サービス事業の訪問系サービスを利用することになります。サービスにかかる費用は、要介護の人と違って、市区町村によって異なります。

■身体介護

介護者が直接、利用者本人の体に触れて介護するものです。日常生活のさまざまな動作を手助けします。

● 食事の介護(食費は自己負担)

● 排泄の介護

● 体を拭く、洗面、洗髪、入浴

● 体位変換

● 移動・移乗・外出の介助

● 起床や就寝の介助

● 服薬介助 など

■生活援助

調理や掃除など、利用者本人の生活を援助するものです。本人以外への援助は頼めません。

● 居室やトイレなどの掃除

● ごみ出し

● 食事の準備や後片づけ

● 調理

● 洗濯

● シーツや布団カバーの交換

● 衣類の整理、ボタンつけ

● 日用品等の買い物

● 薬の受け取り など

■通院等乗降介助

介護タクシーともよばれます。自宅からの通院等のときに、ホームヘルパーの資格をもった運転手が介助してくれます。ただし運賃は自己負担。要支援の人は利用できません。

【利用ポイント】

・訪問介護の費用は利用時間が重要です。例えば、時間のかかる調理は配食サービスを利用して、訪問介護では入浴を頼むなど、時間の有効活用を。

・おむつ換えのように一日に何度も来てほしい場合は、事業所によっては訪問介護の頻回型サービスがあります。また「夜間対応型訪問介護」や「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を組み合わせてもいいでしょう。