つらい便秘や下痢で悩んでいる方に!「桂枝加芍薬湯」の効果と飲み方ガイド【薬剤師が教える漢方薬辞典】

AI要約

桂枝加芍薬湯は、胃腸が弱く、便秘や下痢に悩む方に向いている漢方薬です。

また、おなかのはりや痛みに悩む方、体力が中等度以下の方にもおすすめです。

効能・効果は、胃腸の不調の改善に働きかける漢方薬で、5つの生薬から成り立っています。

基本の飲み方は、1日2~3回、食前または食間に水やぬるま湯で服用すること。必ず用法用量を守りましょう。

漢方薬、桂枝加芍薬湯に関連するタグは、胃腸の不調、便秘、体力低下など。

つらい便秘や下痢で悩んでいる方に!「桂枝加芍薬湯」の効果と飲み方ガイド【薬剤師が教える漢方薬辞典】

ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。

「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。

今回のテーマは、「桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。

桂枝加芍薬湯が向いている方の体質や悩みを3つご紹介します。

1.便秘や下痢に悩んでいる方

桂枝加芍薬湯は、胃腸が弱く、便秘や下痢に悩んでいる方におすすめです。

体を温めておなかの緊張を和らげるとともに、胃腸機能を整えて便秘や下痢の改善に働きかけます。

2.おなかがはって痛みに悩んでいる方

桂枝加芍薬湯は、おなかがはって繰り返される痛みに悩んでいる方にもおすすめです。また、残便感を伴う方にも。

桂枝加芍薬湯は痛みを和らげるとともに、腸を温めて働きを高めることで、おなかのはりや腹痛の改善に働きかけます。

3.体力中等度以下の方

桂枝加芍薬湯は、体力に自信がない方にも適した漢方薬です。

体力とは、病気への抵抗力(いわゆる免疫力のレベル)や、現在の体力の状態などを目安にしています。適切な漢方薬を見極める基準のひとつであり、桂枝加芍薬湯は目安が中等度以下のため、体力に自信がなく疲れやすい方にも用いられる漢方薬です。

桂枝加芍薬湯とはどのような漢方薬なのか、効能・効果や基本の飲み方を解説します。

1.効能・効果

桂枝加芍薬湯は、便秘やおなかのはりに伴う腹痛、または下痢のような胃腸の不調の改善に働きかける漢方薬です。

桂枝加芍薬湯は5つの生薬、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)、甘草(かんぞう)で構成されています。

これらの生薬は、痛みを和らげる作用や、体を温めて胃腸の働きを高める作用があり、様々な胃腸の不調に働きかけます。もともと胃腸が弱い方や、ストレスで胃腸に不調があらわれやすい方に向いている漢方薬です。

2.基本の飲み方

桂枝加芍薬湯は、1日2~3回、食前(食事の約30分前)または食間(食事から約2時間後の空腹時)に水やぬるま湯で飲んでください。

飲み忘れた場合は、食後や気づいたときに1回分飲んで問題ありません。しかし、次の服用まで6時間以上空けるよう注意しましょう。次の服用まで時間が短いときは1回分を飛ばしてください。

2回分以上をまとめて服用してはいけません。必ず用法用量を守って服用してください。