【大人の群馬旅】自然が育んだフワフワの天然かき氷&パワーチャージカレー

AI要約

群馬県前橋市のブルーベリー摘み体験や自然の恵みを堪能できるスイーツカフェの紹介。

地元の農家の食材を使用したヘルシーな料理が楽しめるカフェの魅力。

クリエイティブ・ディレクターが訪れた前橋市のローカルトレジャーを探す旅の様子。

【大人の群馬旅】自然が育んだフワフワの天然かき氷&パワーチャージカレー

豊かな風土に彩られた日本には、独自の「地方カルチャー」が存在。そんな“ローカルトレジャー”を、クリエイティブ・ディレクターの樺澤貴子が探す本連載。3回に分けてお届けしている今回の旅先は、近年アートの街としても注目が集まる群馬県前橋市。赤城山の南麓の緩やかな尾根で育まれた自然の恵みがここに

前橋市でブルーベリー摘みを体験できる「はなぶさ有機農園」が手がけるスイーツカフェ。「ブルーベリーミルクのかき氷」は夏の看板メニュー。

「ブルーベリーをはじめ、農園で育んだ和栗やサツマイモの美味しさを味わっていただきたい」と語る林 伴子さん。暑さのみぎり、引き寄せられたのが“かき氷”である。

瑞々しいブルーベリーソースもさることながら、驚くのは氷の優しい涼味である。その氷の正体は、標高1300mの八ヶ岳南麓の名水の里で、厳冬の自然環境だけを頼りに、古来の伝統製法でじっくり凍らせた「八義(やつよし)の天然氷」だ。

注文を受けてから、繊細な口溶け感を鑑みて手動式のマシーンで削り、たっぷりのブルーベリーソースを染み込ませた。自慢のソースの風味を消さないように、ミルクは生クリームと牛乳を煮詰めている。トッピングは、ブルーベリーのコンポート。ひと口目から最後のひと匙まで、口福を誘うことを約束する。

心地よい風が抜ける階段状のテラス席からはご覧の眺め、嶺園のブルーベリー畑が広がる

住所:群馬県前橋市嶺町1097-5

電話:027-212-0193

「はなぶさ有機農園」で丹精込めて育てた野菜に加え、赤城山の風土をいかした地元の農家の食材を、ヘルシーな料理で味わえる「Café & Harvest Deli ALM(アルム)」。

平飼い卵、無添加のベーコン&ソーセージとともに味わう群馬県産の小麦粉で焼き上げたパンケーキや、自家製のブルーベリーマスタードを用いたエキゾチックなホットドッグなど。心そそるメニューに迷いながら、この日オーダーしたのは「キーマカレー」だ。

赤城の豚ひき肉と玉ねぎにスパイスを纏わせて、たっぷりの野菜と煮込んだ旨みのオーケストラのような一皿である。「強い土をつくれば、強い野菜が生まれ、虫にも強くなるんですよ」と語る、林さんの陽に焼けた笑顔が、カレーを一層美味しくするスパイスとなった。

テラス席は愛犬と一緒にランチを楽しめる

住所:群馬県前橋市東金丸町171-50

電話:027-212-4846

BY TAKAKO KABASAWA

樺澤貴子(かばさわ・たかこ)

クリエイティブディレクター。女性誌や書籍の執筆・編集を中心に、企業のコンセプトワークや、日本の手仕事を礎とした商品企画なども手掛ける。5年前にミラノの朝市で見つけた白シャツを今も愛用(写真)。旅先で美しいデザインや、美味しいモノを発見することに情熱を注ぐ。