ビジネスで電話を受けて「少々お待ちください」とは…どれくらいの時間?【ビジネスマナー常識チェック】
電話を受ける際の基本の流れについて紹介しています。
電話に出る際のステップや相手とのあいさつの仕方、用件の確認方法、終わりのあいさつ、受話器を置く方法などが記載されています。
ビジネス電話応対の基本マナーを理解し、実践することで、円滑なコミュニケーションが図れるでしょう。
【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】#76
電話応対編(3)
◇ ◇ ◇
今回は、電話を受ける際の基本の流れをみていきましょう。
▽電話を受けるとき
<ステップ1>電話に出る
①呼び出し音が鳴ったらすぐに出る。
▽利き手でペンを、もう一方の手で受話器を持つ。
<ステップ2>会社名を名乗る
①第一声は、ゆっくり、はっきり、わかりやすく。自分の中の「ソ」の音階で話し始めると聞き取りやすく、相手に感じ良く伝わる。「もしもし」ではなく、「はい」。
「はい、ゲンダイ社でございます」
②朝11時くらいまでにかかってきた場合
「おはようございます。ゲンダイ社でございます」
③3コール以上お待たせしてしまった場合
「(大変)お待たせいたしました。ゲンダイ社でございます」
<ステップ3>相手の確認とあいさつ
①メモを見ながら、相手の会社名と名前を復唱確認し、あいさつをする。
「ABC会社の佐藤様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」
②相手が名乗らないとき
「失礼ですが、どちらさまでいらっしゃいますか」
③相手が会社名しか言わないとき
「失礼ですが、ABC会社のどちらさまでいらっしゃいますか」
④相手が自分の名前しか言わないとき
「失礼ですが、どちらの佐藤様でいらっしゃいますか」
⑤相手の会社名も名前も聞き取れなかったとき
「恐れ入りますが、御社名とお名前を、もう一度お聞かせ願えませんでしょうか」
<ステップ4>用件の確認と取り次ぎ
①取り次ぐ場合は、誰に取り次ぐかを確認し復唱する。お待ちいただいている間は、必ず「保留」にすること。
「総務課の田中でございますね。かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
②自分にかかってきた場合はメモをとりながら話を聞き、最後に要点を復唱、確認する。
③問い合わせ電話の場合、自分では答えられないときは調べてかけ直すか、担当者がいる場合は担当者に代わる。
「申し訳ございません。確認いたしますので少々お待ちいただけますか」
「申し訳ございません。お調べして20分後に改めてこちらからご連絡させていただきますが、ご都合はいかがでしょうか」
「ただ今担当の者に代わりますので、少々お待ちくださいませ」
*少々お待ちくださいの「少々」は30秒。30秒以上お待たせするときはいったん電話を切り、改めてかけ直す。
<ステップ5>終わりのあいさつ
①相手の終わりのあいさつを聞いてから、こちらもあいさつをする。
「失礼いたします」「ありがとうございました」
<ステップ6>受話器を置く
①相手より後に、静かに受話器を置く。
(金森たかこ/マナー講師)