結婚・仕事・出産...。「20代後半、結婚や出産のプレッシャーがつらかった」小林早代子さんが小説で問う、男性に頼らない"友達同士で一生最強"な生き方

AI要約

20代後半の女友達4人組が最強の絆で共に生活する中で、思いもよらない展開が起こる

作品は実際の友情や経験をもとに6年かけて執筆され、リアリティが描かれている

小林早代子さんが描く登場人物の魅力と日常のシュールなエピソードが楽しめる

結婚・仕事・出産...。「20代後半、結婚や出産のプレッシャーがつらかった」小林早代子さんが小説で問う、男性に頼らない

20代後半、揃えばいつだって"最強"になれる女友達4人組。

半年前に失恋した1人の叫びをきっかけに、「いっそうちらで家族になろう」と始まったルームシェア。ところが、1人が「4人で赤ちゃんを育てたい」と言い始めて......?

そんな小説『たぶん私たち一生最強』(新潮社)を書いた、小林早代子さん。今年32歳になる小林さんは、「今思うと、20代後半は結婚や出産のプレッシャーがつらかった」と語ります。

作品を通して、同世代の読者と共有したい思いを聞きました。

小説に登場する4人は、個性的なファッションで男好きな漫画家の「花乃子」、ある"性の悩み"を持つバリキャリの「百合子」、同じく多忙で現実主義者の「澪」、薄給に悩み転職を考え中の「亜希」。

高校時代からの付き合いで、性格も職業もバラバラだけど、全員揃えばコントのような会話が始まってお祭り騒ぎに。小林さんにも、実際にこういう友達がいるといいます。

「高校時代からずっと、私含めて4人で仲良くしています。内容のない寸劇のような話を延々としてしまう、みたいなのは、現実の私たちの実情に近いです。

  たとえば、飼い猫に『この子は賢いからニャーバード大学に入れるね~』『この子は脚が長いからニャっ本体育大学だね』なんて言い始めて、だんだん専攻の話になって『東洋哲学を学びたいと言われたら反対するか?』まで脱線......なんていう話で1時間半はいけます(笑)」

6年かけて執筆した作品ですが、その間には、3人の親友のうちの1人と実際にルームシェアをしたことも。

「この小説みたいに『一生一緒に暮らそう』ということではなく、『どうせお互い結婚するだろうから、その前に2年だけルームシェアしとくか~』みたいな感じでした。趣旨は違いましたが、その時の経験は作品の細部に活きていると思います」

「4人で赤ちゃんを育てるかどうか」という展開も、ルームシェア時代に感じたことが下敷きになっているそう。