小池知事は3選後まるで別人…選挙での「怒濤の現場視察」はマヤカシ、都内いまだゼロ

AI要約

小池都知事の選挙後の行動について、視察ラッシュが選挙戦のパフォーマンスであったこと、選挙中との豹変、公用車の利用方法について述べられている。

視察は選挙公約に関連する場所を重点的に訪れ、知事選中は活発に行っていたが、選挙後は沈黙し、地元以外の視察はまだ行っておらず、徐々に変わってきている様子が描かれている。

知事公用車の利用方法も明らかにされ、選挙中は演説会場近くまで公用車を使用し、選挙運動との混同が懸念されている。

小池知事は3選後まるで別人…選挙での「怒濤の現場視察」はマヤカシ、都内いまだゼロ

 怒涛の視察ラッシュはやはり選挙向けのパフォーマンスに過ぎなかった。先の東京都知事選で小池知事が3選してから間もなく1カ月。選挙期間中は「公務」を理由にテレビ討論会の呼びかけも無視し、失点回避の「逃げの選挙」を徹底させた。代わりに重点を置いたのが「現場視察」だった。

 都立墨東病院や八王子の学校給食センター、都の防災施設、民間の介護施設に幼稚園などなど、実に20カ所近くを回り、1日4カ所をハシゴすることも。訪問先は「子育て」「防災」と選挙公約に関連する場所を選び、同行メディアだけでなく、そのつど自身のXでも情報発信。「都政優先」を猛アピールし、現職知事の強みを見せつけた。

 ところが、この積極性が当選した途端、すっかり豹変。小池知事のXは投開票日を最後に沈黙し、1日まで一度も更新されていない。あれだけ重ねた現場視察も鳴りを潜め、ようやく7月31日になって石川県に出張。能登半島地震の被災地・輪島市を1時間ほど見て回ったのが、知事選後は初の視察だ。都内の視察はいまだゼロで、まるで別人である。

■街頭演説会場近くまで公用車を使用

 選挙中に小池知事が視察日程をガンガン入れたことに「公務と政務の混同」を懸念する声が、支援した都議からも漏れ聞こえてきた。女帝の行動規範は分かりやすい。「利用できるものは利用する」で視察と選挙運動はワンセット。その価値観は選挙期間中の知事公用車の使い方にも表れている。

 例えば都知事選最初の日曜となった6月23日。小池知事は奥多摩町のダムを視察後、JR奥多摩駅前で街頭演説を行った。日刊ゲンダイが開示請求により入手した知事公用車の「運転日誌」によれば、小池知事はこの日、新宿の都庁から視察先の奥多摩町まで公用車で移動していた。

 7月4日は夕方6時にJR立川駅北口で街頭演説。この日は小池知事自ら「多摩デー」と称し、昼前に練馬区の自宅から公用車に乗ると、杉並区、武蔵野市、立川市の各視察先を回り、徐々に演説会場へと近づいていった。

「街頭演説の場所ありきで後から訪問先を決め、公用車という使える“足”は利用しておこうという発想が透けて見えます。公務にかこつけ、政務の移動手段を確保したとも言えます」(ジャーナリスト・横田一氏)

 公選法は「すべての公務員はその地位を利用して選挙運動をしてはいけない」と規定。選挙中の小池知事の振る舞いは、現職知事の「地位利用」に抵触しかねない。

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