リスクは大きいが…「下落」でもOKな投資方法とは? 10連勝で資産1000倍?【シニアのためのマネー講座】

AI要約

日経平均の急落と投資家のリスクテイクについて

株式投資のリスクと利益のバランスについて

シニア向けの投資に対する提案と最後の夢について

リスクは大きいが…「下落」でもOKな投資方法とは? 10連勝で資産1000倍?【シニアのためのマネー講座】

【シニアのためのマネー講座】#105

 先週、日経平均が急落した。高値の4万2000円台から2週間で3万7000円台に。実に11%の急落となった。市場では投資家たちの阿鼻叫喚の声が響き渡り、「おやじの海」の大合唱。

 ♪よいしょ、よいしょ、追証、追証~♪

 追証──それは「追加証拠金」の略。資産の減少によって、証券会社から追加の入金を求められることをいう。投資家にとって、最悪の「敗北ワード」。マーケットからの「最後通牒」だ。

 その要因の多くは、投資家による必要以上のリスクテイク。ある銘柄を担保に、それと同じ銘柄を信用取引で買いまくる。これを「全力2階建て」という。株価が上昇したときはいいが、下落したときは目も当てられない。即座に「退場」を迫られてしまう。

 ただ、その逆も真なり。成功したときには爆発的に資産が増える。仮に日経平均先物を使えば、約20倍のレバレッジで賭けることができる。売りでも買いでもいいが、5%増加を10回連続で的中することができれば、資産は1000倍に膨れ上がる。ドラえもんのバイバインの世界である。栗まんじゅうではなく、お金が食べきれなくなる。

 マイクロ先物を利用すれば、初期投資で必要な金額は約3万円。平均2週間で「倍」になるとして、約半年で3000万円。夢のある話ではないか。宝くじよりも効率が良さそう。

 しかし、もちろん1回でも失敗すれば、資産はパーである。漫画のカイジの鉄骨渡りではないが、足を踏み外せば即・死である。着実に渡りきる必要がある。

「でも、最初は3万円だけでしょ。失敗しても被害は小さいや」と割り切れるのなら、やってみる価値はあるかもしれない。10回連続で当てるだけである。前澤じゃんけん(ZOZO元社長の前澤友作氏が行ったイベントで連勝するほど獲得賞金がアップ)は難しいけど、株価ならなんとかイケそうな気がする……。

 ポイントは、株価は上昇しなければ、儲からないというわけではない。下落しても当てることができればOKなのだ。とにかく上か下か、2分の1を当てること。これに尽きる。ここにきて、少ない小遣いをチマチマ使っているシニアのみなさん。「鉱脈」はあなたのすぐ近くを流れているかもしれない。どうせ老い先短いので、いちかばちか勝負してみる価値はある。

 人生にとって重要なのは生きがい、そして夢である。最後の最後に、おやじの花を咲かそうではないか。

(黒岩泰/株式アナリスト)