プールまで裸足で往復、中学生21人やけど 水泳授業遅刻で教諭指示
福岡県糸島市立中学校で水泳の授業中に生徒21人が足の裏にやけどを負った事件が発生した。
遅刻した生徒5人が移動させられ、アスファルトやグラウンドを裸足で往復したことが原因である。
市教委はこの対応が不適切だったとして再発防止を指導している。
福岡県糸島市立中学校で8日にあった水泳の授業で、1年生の女子生徒5人が4分遅刻したため、女性教諭が生徒全約40人をプール外で移動させ、生徒21人が足の裏にやけどをしていたことが31日、市教委への取材で判明した。教諭は生徒と保護者に謝罪した。市教委は「不適切だった」としている。
市教委によると、生徒側が遅刻の理由について、教室から昇降口まで2分、昇降口から屋外プールまで3分かかると訴えたため、教諭が移動時間を確認するよう全員に指示。生徒らはプールと昇降口間(約100メートル)のアスファルトやグラウンド上を往復した。一部の生徒は裸足だった。
その後、4人がやけどを訴えて保健室を訪れ、翌9日に市民からの連絡を受けた市教委が調査したところ、計21人に水ぶくれなどのやけど症状があった。
市教委は「連帯責任を取らせる形になったのは不適切で、やけどについても配慮が足りなかった。市内の小中学校長に再発防止を指導した」としている。
気象庁によると、8日の糸島市の最高気温は34・7度だった。【平川昌範】