浴室換気の思わぬ落とし穴 カビが発生しやすいNG行為とは 掃除のプロが解説

AI要約

浴室の換気方法について、窓を開けるか換気扇を利用するか悩むことがあります。適切な換気方法を選ぶためには、湿気やカビのリスクを考慮する必要があります。

窓を開ける場合は、窓枠の水滴に注意してカビ対策を行う必要があります。一方、換気扇を利用する場合は、効果的な換気が期待できます。

浴室のドアは、開けておくと部屋に湿気が流れ込む可能性があるため、換気扇を利用する際はドアを閉めるか通風口を活用することが推奨されます。

浴室換気の思わぬ落とし穴 カビが発生しやすいNG行為とは 掃除のプロが解説

 湿気がこもりやすい浴室には、よほど古い物件ではない限り、浴室用の換気扇が取りつけられています。素早く空気を入れ替えて浴室を乾かしたい、できるだけカビの発生を防ぎたい。そうした思いから、窓や浴室のドアを開けたまま換気扇を回してしまいがちです。しかし、それは正しい選択なのでしょうか。掃除のプロ・伊藤まきさんに、正解をお聞きしました。

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 周囲の環境によりますが、浴室の窓を開けることでしっかりと風が入る家があります。そうした家では、換気扇をつけるよりも窓を開けるほうが良い場合もあるでしょう。しかし、窓を開けることで急激な温度差で結露が起こり、窓枠へ水が溜まってしまうことがあります。

 窓枠には段差や凹凸があるので、そこに水滴が溜まってカビが増えやすくなります。浴室の窓を開ける際、窓枠についた水滴を拭き上げてからにするとカビを防げるだけでなく、家そのものも長持ちさせることができますよ。

 浴室換気扇が設置されているのであれば、迷わず電気の力に頼りましょう。浴室換気扇の消費電力(W数)にもよりますが、問題がない場合は、窓とドアを閉めて換気扇をつけたほうがカビ対策の効果が高まるとされています。

 とくに夏場の屋内は、エアコンで快適な湿度に保たれていて、外のほうが温度や湿度が高いことが多いでしょう。窓を開けてしまうと、湿気を含んだ空気を外に流しているつもりが、逆に湿気が多い空気を取り込んでしまう結果になることもあります。

 では、浴室のドアは開けておいても良いか? というと、そういうわけでもないようです。その理由は、浴室内の湿度が高い空気が部屋に流れ込み、部屋の温度が変わってしまうため。浴室のドアにガラリと呼ばれる通風口がある場合は、ドアを閉めたまま換気扇を回しましょう。ガラリがない場合は、ドアを少し開けて換気扇を回すことで、ドア周りの結露やカビを防げます。

 浴室が広いのに換気扇が小さい場合など、換気に時間がかかる場合は、“風を回す”という意味で換気扇と窓やドアの開閉の併用が望ましい場合もあります。ご自宅の浴室の環境をよく見て、適切な方法を見極めてください。