「メダル獲得は必達」がアスリートへの重圧に? 62.2%が「金メダルを目指してほしい」、令和における正しい“五輪の応援”は?

AI要約

パリ五輪が開幕し、興味を持つ人が半数以上いることがわかった。

バレーボールが最も注目されており、金メダル獲得についての意識も高い。

金メダルを目指すべきとする意見が根強く、参加費用などを考慮した意見もある。

「メダル獲得は必達」がアスリートへの重圧に? 62.2%が「金メダルを目指してほしい」、令和における正しい“五輪の応援”は?

 パリ五輪がいよいよ開幕する。7月24日に7人制ラグビーとサッカーが先行して始まり、26日にセーヌ川で開会式、27日から本格的に各競技がスタート。8月11日まで全32競技329種目が実施される。今回オリコン・モニターリサーチでは、10~60代の男女1000名を対象に、パリ五輪、メダル獲得に関する意識調査を行なった。

  まず「パリ五輪の期待度はどれくらいか」という質問に対して、「興味がある」「どちらかと言えば興味がある」と答えた人は55.0%。概ね半数以上の人が大会へ興味を持っている結果に。

 上記の質問で「興味がある」と答えた235人に、一番注目している競技(※複数回答あり)を聞いたところ、一番多かったのは「バレーボール」で43.4%が回答。次いで「陸上(トラック&フィールド/混成種目)」(29.4%)、「サッカー」(26.8%)、「バスケットボール」(23.8%)、「競泳」(21.3%)という種目が並んだ。

 そんな現状の興味関心を踏まえ、こんな質問を投げかけてみた。「出場選手は金メダル獲得を目指すべきか」。近年、国によってはメディアによる過度な期待により、メダルを逃すと批判を受け、精神的に追い込まれてしまうというケースも散見される。「国からの過度な期待が、選手の精神状態やプレーに悪影響を及ぼす」という論調もあるようだ。

 だが、やはり目指すべきか? の問いには、「そう思う」が27.6%、「どちらかといえばそう思う」が34.6%、合わせて62.2%が「金メダルを目指してほしい」という願望が前提にあるようだ。

 ユーザーコメントとしては「4年に1度の大会に日本代表として出場されるので、精一杯の力で金メダルを目指してほしいし、金メダルを獲った瞬間を見たいです」(埼玉県/20代・女性)、「一番上を目指して精一杯の力を出し切るからドラマが生まれるし、選手も輝けるのではないかと思うからです」(神奈川県/40代・女性)、「マスコミは自重するべき点は多々あるが、金を目指さない選手は選手になるべきではないと思う」(三重県/40代・女性)、「頂点を目指す極一部が代表選手であり、金メダルを目指さない者が五輪 に出場することはあり得ないのでは?」(愛知県/60代・男性)など、代表選手に寄せるメダル獲得への様々な声が寄せられた。

 昨今、運動会のリレーや徒競走で「順位をつけない」学校もあり、特に若い世代の中では、「1位をとらなければいけない」という意識が弱まっている風潮にあるかとも思われた。しかし五輪に関しては、国を代表して戦う責任感からか、「金メダル、もしくは少しでも上の順位を目指すべき」という意見がいまだ根強いようだ。

 さらに、「育成費や旅費などの参加費用も公費負担(全部かどうかは分からないが、たとえ一部ではあっても)である以上、基本的に金メダル(少なくとも入賞以上の成績)を取る義務があると思う。そうでない選手は参加を辞退すべきだと思う」(埼玉県/60代・男性)、「順位を決める大会に出る以上トップは目指すべき。強化指定選手に選ばれると助成金なども出るので、そういったお金を無駄にしないでほしい」(東京都/30代・女性)など「お金が掛かっている以上は、結果を出すべき」と実にシビアな意見もあった。

 一方で、「今まで頑張ってきたのは勝つためのはずだから、メダルを目指せる状況にあるなら頑張ってほしい。それが金メダルでなかったとしても全然構わないから」(埼玉県/50代・女性)など、金メダルがすべてではなく、力の限り挑んでほしいというコメントも散見された。