20年ぶりに発行された新紙幣に興味がないと答えた人たちの本音
2024年7月3日、20年ぶりとなる新紙幣が発行され、新一万円札には渋沢栄一、新五千円札には津田梅子、新千円札には北里柴三郎の肖像画が採用された。
新紙幣に関するニュースや新技術に興味がない人たちの声を集める中で、新紙幣の入手を急がない人も多いことが示唆された。
発行から一週間で約20人に1人が新紙幣を手にしており、そのうち約半数は「両替が面倒くさい」という理由で未だ手にしていない。
2024年7月3日、20年ぶりとなる新紙幣が発行された。
新一万円札には「日本近代社会の創造者」である渋沢栄一、新五千円札には女子英学塾(現:津田塾大学)の創設者・津田梅子、そして新千円札は「近代日本医学の父」北里柴三郎の肖像画がそれぞれ採用された。
新たに採用された偽造防止技術やユニバーサルデザイン、新たなお札の顔となった3人のエピソード、果ては新紙幣詐欺など巷では新紙幣に関するニュースが溢れている。
今回は、世間の熱とは反対に新紙幣に「興味がない人」の声を集めてみた。
「面倒くさい」に続き、2番目に多かった理由は「●●を選択しているから」
前回の新紙幣が発行された際(2004年)には、1年間で6割程度が新紙幣に入れ替わったと言われている。
つまり、新紙幣は急がなくてもそのうち手元に回ってくるもの。しかし分かってはいても、やはり話題の新紙幣をいち早く手にしたいと思うのも人間の性(さが)。
発行から約一週間、新紙幣をすでに入手したかどうかのアンケートを取ったところ、次のような結果が集まった。
Q.あなたはもう新紙幣を手にしましたか?
はい(5.1%)
いいえ(94.9%)
※有効回答数:641件
※調査期間:2024年7月5日~7月10日
新紙幣の発行から一週間。すでに約20人に1人が新紙幣を手にしていることがわかった。まだまだおつりで回ってくる機会が少ないことを考えると、自発的に銀行に両替に行った人が意外と多かったということだろう。
さらに、上記アンケートで「いいえ」と答えた人に、その理由を聞いたところ、「新紙幣に両替するのが面倒くさいから」という回答が261票(42.9%)だった。
やはり、両替に向かった人たちはそれなりの熱意がある人たちだけなのだろう。
また、「新紙幣に両替するのが面倒くさいから」に続き、多くの新紙幣〝興味なし派〟の支持を得た意見は以下の通りだった。
・キャッシュレス決裁を選択しているから(173票、28.4%)
・まだ新紙幣が使えない券売機があるから(54票、8.8%)
「キャッシュレス決裁を選択しているから」は、これほどまでにキャッシュレス決裁が浸透してきた時代ならではの新紙幣に興味を持たない理由だろう。