視力低下や失明を招く重大な病気のサインかも⁉「目の充血」を放置してはいけない理由

AI要約

目の充血の原因や関連する病気について解説。

ばい菌やウイルス感染、アレルギー性結膜炎、ぶどう膜炎などが充血の原因。

充血が視力低下や失明に繋がる可能性もあるため、早めの診察が重要。

視力低下や失明を招く重大な病気のサインかも⁉「目の充血」を放置してはいけない理由

「目の充血」は私たちにとって身近な症状ですが、視力低下や失明に繋がる病気が原因で起こることもあるとご存じですか。

目の充血の原因や関連する病気などについて、医療法人社団久視会いわみ眼科の理事長である岩見久司氏に聞きました。

充血とは、結膜という白目の粘膜の血管が膨らんでいる状態を指します。目の血管が拡張してはっきりと浮かび、赤い筋が走っているように見えます。目の血管の拡張は、白血球やリンパ球などの免疫が高まっているとき、傷を治そうとしているときなどに起こります。

充血の原因には、ばい菌やウイルス感染による感染性結膜炎・アレルギー性結膜炎・ぶどう膜炎・ドライアイ・黒目(角膜)の傷などがあります。

原因の特定は、基本的に目やにによって行います。ばい菌やウイルスが原因の感染性結膜炎では、黄色い目やにが大量に出ます。涙が出ることもあります。

アレルギー性結膜炎の充血では、白い目やにが出ます。この場合の目やには、糸を引くような粘りの強いものです。アレルギーというと目が痒くなるイメージがありますが、痒みを伴わない場合もあります。

ぶどう膜炎が原因の充血は、免疫の異常で自分の白血球が眼の中を攻撃することで起こります。ぶどう膜炎による充血では痛みを伴ったり、光を見ると目が痛むと感じたりするケースがあります。

ドライアイで目が傷つくことでも起こる充血もあります。ドライアイや目の乾きは、自覚症状がない場合も多いので注意が必要です。また、気づかないうちに黒目(角膜)に怪我をしていて、それが原因で充血しているというケースもあります。

充血の原因がばい菌・ウイルスの感染性結膜炎だと、視力の低下が起こり得ます。特にウイルス性結膜炎は、角膜が濁り大幅な視力低下を招くことがあります。

ウイルス性結膜炎は非常に人に移りやすい病気でもあります。中でもアデノウイルスによる流行性角結膜炎は感染力が強く、学校保健安全法で出席停止が規定されているほどです。大人の方がアデノウイルス結膜炎と診断されたときも、人に移してしまう可能性も考え、出勤の可否などを周囲と相談したほうが良いかも知れません。

アレルギー性の充血では、アレルギー性結膜炎が原因となって角膜に傷がつくことがあります。ぶどう膜炎は失明に至る危険性もありますので、充血があれば我慢せずに眼科を受診してください。